2014年2月20日木曜日

エクアドルの奇跡

 火曜日の夜、サルサが終わって、タクシーで家に帰って来たのですが、お金を払う時になんと、財布を座席に落としてきてしまいました!降りてすぐに気づいたのですが、時すでに遅し。タクシーは走り去った後でした・・・。ああ、アホ過ぎる!財布の中には、現金50ドル、外務省発行の身分証明書、JICAのID、キャッシュカード、スーパーの割引カードが入っていました。。。

 事情を話したところ、パパもママもすごく心配してくれて、パパは家の前の道路を探してくれましたが、見つからず。現金は諦めるしかないのですが、やっかいなのが身分証明書。再発行に時間がかかるのです。もうすぐ帰国なので、再発行しているうちに帰国になってしまうかも。どーしたものか。。。
 
 いい人が拾ってくれたら・・・。でも、この国でそれはほとんど期待できません。拾ったものを持ち主に返す、という考え方が、あまりないのです。何か拾ったら、それは拾った人のもの。それが普通なのです。だから、私の財布を拾った人は、きっと現金だけ抜いて、財布は捨てるんだろうなぁ。。。

 翌日朝、JICAに報告し、注意を受け、1日落ち込み気味でした。すると夕方、JICAから電話が。

 「なんと、あなたの財布を拾った人から連絡が来ました。カードも現金も、全部入っています。」

 ええーーーー!!中身が無事で戻ってきたーーー!!!

 相手がどんな人かわからないので、自分で取りに行ってはいけないとのことで、スタッフの方が代わりに受け取りに行ってくださいました。連絡してきた方は、私の次にタクシーに乗った人だそうです。それなら、持ち帰って現金だけ抜いて捨てることが可能だったろうに・・・。なんて誠実な人!!直接会ってお礼が伝えられないのが残念でなりません。

 普段、エクアドル人に対してイライラすることの方が多いのですが、この出来事でちょっと見方が変わりました。誠実な人も、ちゃんといるんだな。

 自分の運の良さに感謝しつつ、もうちょっと気をつけなきゃいけないなと反省です。

2014年2月19日水曜日

残りあと1ヶ月

 今日は2月19日。3月19日に、エクアドルを出国するので、残りあと1ヶ月となりました。

 2月28日(金)に、最終報告会をします。JICAボランティアは、帰国前に配属先にて、活動報告をしなければならないのです。形式、対象は特に決まっていないので、私は、学生を対象に行うことにしました。

 9月にカウンターパートが異動(その後退職)して、活動先が小学校になって、学生たちの教育実習を見に行くことができなくなりました。去年私が教えたことをちゃんと実践してるのか、この目で見ることはできません。でも、だからこそ、最後に未来の先生たちに、私の思いを伝えたい!と思っています。

 それと一緒に、エクアドルで活動中の3人の小学校教諭ボランティアにも来てもらって、研修会をすることにしました。去年3月も、帰国前の先輩隊員と一緒に、先生たちを対象に研修会を開きました。この時は、正直言って全然乗り気ではなかったのですが、1度やってみたおかげで、先輩隊員の活動の様子を知ることができ、その後の活動にとっても役に立ちました。だから、今度は後輩隊員のみなさんと一緒に、研修会をすることができたら、そして学生たちにも最後のプレゼントになるかなーと思っています。学長や同僚たちも、思っていたよりも快く私の提案を受け入れてくれました。私も、みなさんの活動の様子を見るのは初めてなので、楽しみ♫

 そしてそれまでに、冊子を作ることになっています。1年9ヶ月の活動の成果をまとめる冊子、これは私ではなく元カウンターパートのカルメンの提案でした。本を作るなんて、そんなこと考えていなかったのですが、カルメンと一緒なら・・・と思っていました。でも、彼女は去ってしまい、これは中止だなと思ったら、同僚が「ぜひ作ってよ!」と言うので、学生たちに紹介した教材の使い方、そして付属小学校で授業をさせてもらったときに作った教材などをまとめた冊子を作ることにしました。まだ、完成はしてないので、なんとか今週中には形にしたいものです!!

 最終報告会まであと9日。ラストスパートです!

 

2014年1月26日日曜日

16年ぶりの家族旅行①~リオバンバ~

 1月22日深夜、両親がエクアドルに到着しました。私が「青年海外協力隊に行きたい!」と両親に伝えた時から、母は「絶対に遊びに行くから。」と言ってくれていました。去年12月で、父が退職したため、時間がたっぷりある今、日本から30時間近くかけて、地球の裏側に遊びに来てくれました!

 この2週間の旅程は、私がこの1年半旅行してきたおすすめスポットを厳選し、かつ私もやったことのないアクティビティも取り入れて計画しました。

 25日~26日は、リオバンバ観光。リオバンバは、キトからバスで3時間半。隊員が多くいる街なので、何度も来たことがあります。でも、今回の目的は、私もまだ乗ったことのないルートの電車に乗ること!その名も"Tren del Hielo"(氷の電車)。エクアドルに来る直前、チンボラソ山の氷河で氷を取るインディヘナのおじさんのドキュメンタリーを見たので、このルートは乗ってみたいとずーっと思っていました。

 26日朝、珍しくチンボラソ山がくっきり!ラッキー♫♫

 今日乗る電車は、線路を走るバス。これに乗るのも初めてです。ワクワク・・・

 電車は、チンボラソ山に向かって走ります。あんまりきれいに見えるので、ついついカメラを構えてしまいます。

 着いたウルビーナ駅は、標高3600メートル。寒いです。ちょっと頭痛もします。この頃には、残念ながらチンボラソ山は雲に隠れてしまっていました。

 そこにある文化センターのようなものに入ると・・・いたーーー!!テレビで見た、氷河の氷取りのおじさんが!!私も母も大興奮です!
「日本のテレビ番組であなたを見ました!」
って話しかけてみたけど、スペイン語はわからないみたい??代わりに、隣にいた娘さんが通訳してくれました。そしたら、うれしそうに握手をしてくれました!

 そこでは、チンボラソ山の氷河の氷で作ったアイスも食べられます。寒い中のアイス、でもおいしい!
モラ(ブラックベリー)味のアイス。
リャマもいます。ウルウルお目々のおとなしい子です。
何度も行ってる街でも、ルートを変えるとまた新しい魅力を発見できます!
 

2014年1月24日金曜日

最後のJICA行事

 1月には、1年に1度エクアドルの全隊員が集まる行事があります。今年は、22日中間報告会、23日安全対策協議会でした。

 22日の中間報告会は、活動を開始tしてから1年が経った24-3次隊、24-4次隊のみなさんです。中間報告会を聴講するのは、もう4度目。自分のは去年8月に終わってしまったので、今回は気楽に聴くことができました。今回も、スペイン語の専門用語はさっぱりわかりませんでした。電子辞書で調べても、その日本語さえも意味がわからないこともあります。皆さん、本当にそれぞれプロフェッショナルです。尊敬です。

 23日は安全対策協議会。今回は、去年末にグアヤキルで事件が起こったため、それについてのお話もありました。本当に悲しい残念な事件です。二度とこのようなことが起こらないように、気をつけなくてはいけません。今回はグアヤキルで起こりましたが、キトでも短時間誘拐は時々ニュースになっています。ニュースになるのは、人が殺されたからで、殺されなかった事件はニュースになりません。だから報道されているより多くの事件が起こっていると考えられます。任期残りあとわずか、気を引き締めなければ!

 その他、小学校教諭ボランティアのみなさんとカフェでコーヒーを飲みながら算数部会と称したお茶会をしたり、連絡所の大掃除をしたり、なかなか忙しい3日間でした。全ボランティアを見回してみると・・・ほとんどの方が私より後に来た方です。去年は、先輩隊員に囲まれていたのに!そして、この中で次に帰国するのは私!私の帰国まで、もうJICA行事はないので、もう会えない人もいるかもしれないなぁとちょっと感傷的になってしまいました。だんだん、帰国が迫っていることを実感します。

2014年1月4日土曜日

あけましておめでとうございます。

 あけましておめでとうございます。2014年になりました。今まで、

「いつまでエクアドルにいるの?」
「2014年3月だよ。」
「へ~、まだまだだね。」

という会話を何度もしてきて、2014年なんてまだまだ先って思っていたけど、あっというまにやってきました。あと残り2ヶ月半。サボり気味だったブログもちゃんと更新して、充実した日々を送れるよう、前向きに努力していきたいと思います。

 そして、新年早々、悲しいニュースがありました。日本でも大々的に報道されたようなので、みなさんご存知でしょうが、年末グアヤキルにて、新婚旅行に来ていた日本人夫婦がタクシー強盗に襲われ、夫が死亡、妻が負傷というものです。

 「短時間誘拐(Secuestro Express)」というのは、私もエクアドルに来て知りました。タクシーに乗っていると、そこへ他人が無理やり乗り込んで来て、所持品を奪うというもの。その際、キャッシュカードを持っていたら、脅して暗証番号を聞き出し、ATMへ行きお金をおろし、その後道端に捨てられるというものだそう。タクシーといえば、日本では一番安全な乗り物なのですが、ここでは違います。タクシー運転手がグルの場合もあります。キトも治安が悪いですが、タクシーに関してはグアヤキルの方が危ないと言われています。

 今回の事件、犯人が8人グループだったとか、タクシー運転手もグルじゃないかとか言われています。真相はもうすぐ明らかになるとは思いますが、「強盗にあったら無抵抗」というのを、日本でも広めていかなきゃいけないなと思いました。強盗は、金品が欲しいのであって、命が欲しいわけではない。強盗犯に貴重品を渡してしまうのは悔しいけど、それで命が助かるなら渡しなさい、と私達は常に言われています。この方は奥さんを守ろうとしたんでしょうか・・・本当に悲しいことです。

 この日本人にほとんど知られていないエクアドルという国が、「強盗殺人に遭う国」として日本人の記憶に残ってしまうこと、それが何よりも残念に感じます。このブログでもエクアドルについて知ってもらいたいという思いで続けてきましたが、エクアドルは小さくても自然豊かで美しい国です。キト・グアヤキルの大都市は確かに危険だけど、それ以外の都市はとても穏やかだし、人々は旅行者にとても親切です。この事件1つで、たくさんのエクアドルの良さがすべて塗り替えられてしまうことが残念でなりません。
 
 エクアドルが、犯罪のない国になること、その努力をしていくことを祈ります。