2013年7月31日水曜日

夏休み旅行記① ~バイーアのびっくり運動会~

 ブラジルから帰ってきた翌日、また旅立ちました。次の目的地は、バイーア・デ・カラケス。同期のじゅんちゃんの任地です。バイーアは、去年のクリスマスに遊びに行ったのですが、今回の目的は職場見学。同じ小学校教諭のじゅんちゃんが勤める小学校を、見せてもらいたかったのです。

 エクアドル国内でも、キトがあるシエラ(山岳地帯)は今夏休みなのですが、バイーアがあるコスタ(海岸地域)は、2~3月が休み。気候が違うため、こういうことみたいです。キト以外の小学校って、どんな様子なんだろう、ドキドキ・・・。

 ところが!じゅんちゃんのおうちに到着した直後、じゅんちゃんが

「かずのさん、すみません。。。明日から3日間、運動会みたいなんです。。。」

 が~ん!授業の様子を見せてもらいたかったのに、運動会?しかも3日間?・・・まあ、しょうがない。エクアドルの運動会を見せてもらおう!

 翌朝、じゅんちゃんの学校に着くと、子ども達が珍しそうに私を見つめます。キトで、小学校に見学に行ったときもそうですが、ここはじゅんちゃんの勤める学校。日本人なんて、もう珍しくないと思っていたのに。

 「ジュンコのお姉さん?」 ←これが一番多かった!日本人は、みんな同じ顔に見えるみたい。
 「どこから来たの?」
 「スペイン語しゃべれるの?」

 人懐っこい子ども達が、たくさん話しかけてくれました。
懐かしのサイババ!この学校の創立者は、サイババの理念に影響されていたとのこと。だから、毎朝瞑想の時間があります。
今日の予定を聞くと、9時20分から運動会だとのことでした。それまでは、じゅんちゃんに校内を案内してもらったり、教室の様子をのぞいてみたり。この学校は、幼稚園児から10年生(日本の中3)まで通っています。

 9時半。まだまだ始まる様子はありません。まあね、エクアドルだからね。子ども達も、休憩時間のおやつを食べたり、先生たちは、直前まで準備をしています。

 10時過ぎ。ようやく子ども達が校庭に集まりだし、先生達がチームごとに整列させ始めました。いよいよ、始まりです。

 10時半。子ども達、入場!日本と同じ入場行進ですが、違うのは、先頭が犬!チームごとにペットの犬を連れてきて、それをチームカラーで飾り付けです。そして、その後は「メホール・アミーゴ」。チーム代表の子ども達が、ドレスアップしています。
ベルデ(緑)

ロサド(ピンク)

アスール(青)

アマリージョ(黄)

かわいくドレスアップしたメホール・アミーゴ

 まず、国歌斉唱。それが終わると、マイクを持った先生が、

 「次、何するの?私、プログラム持ってない!」

 え?プログラムなしで、開会式を始めようとしていたの?プログラムなしで、マイクを握っていたの?・・・やはりエクアドルです。

 困った先生の代わりに、司会は校長先生にバトンタッチ。ノリノリで開会式を進めます。

 私は、保護者席のところでぼーっと見ていたら、最初に司会をしていた先生が話しかけてきました。

 「あなた、スペイン語話せる?ジュンコの友達でしょ?これから、最優秀ペットと最優秀ポスターを発表するから、あなたに選んでほしいんだけど。」

 ええ?私が??なんてムチャブリ??びっくりしているうちに、校長先生が、

 「今日は、お客様が来ています。ジュンコのお友達です。彼女に、最優秀ペットと最優秀ポスターを選んでもらいましょう!」

 こうなったら、しょうがない。私も先生だし。マイクを受け取り、それぞれ1つずつ発表しました。あー、びっくり。

 この発表で、盛り上がりは最高潮。いよいよ始まるぞーと思ったら、

 「それでは、休憩の後、運動会を始めましょう!」

 ええ?開会式だけで休憩??せっかくこんなに盛り上がってるのに?子どもたちはまたバラバラに、お菓子を食べたり、友達とおしゃべりしたり。なんてのんびりな!

 その後、11時半頃再開。1つ目の競技は、借り物競争。なんですが、参加したい子どもが参加し、それ以外は周りで友達と遊んでいます。自由だなぁ。。。と見ていたら、子ども達が何人もやって来て、

 「ねえ、ピアス貸して!」 

 その子たちは、手のひらにいくつもピアスを持っています。きくと、お題が「ピアスを20個集める」なんだそうです!それって、ちゃんと戻ってくるの?幸い(笑)私はその日、ピアスを付けていませんでしたが。その後、貸した人には、戻ってきていました。子ども、ちゃんと覚えていたみたいです。
初対面の私に、人懐っこく話しかけてくれた子ども達。

 12時過ぎ、終了。普段は2時まで授業がある子ども達も、みんな帰りました。運動会は、実質1時間半でした。

 日本の運動会といえば、先生たちは何か月も前から係分担をし、それぞれの係ごとに準備をし、子どもたちを指導し、当日は炎天下の中走り回り・・・本当に大変な行事です。その分、無事に終わると感動と達成感があります。でもこの運動会って、、、どうなんだろう?そういうの、あるのかな?

 もし、じゅんちゃんが、
「日本の運動会みたいに、こういう係分担にして、こういうスケジュールで準備したらどうでしょうか?」
 
 って提案したら、どうなるんだろう?2人で話し合ってみましたが、おそらく、こんな大変なことやりたくない、と反対されることでしょう。運動会自体を楽しめなくなってしまうかもしれません。楽しければいい、というエクアドル人の気質を感じました。

2013年7月30日火曜日

ブラジル旅行②~パンタナル~

   イグアスで友人と別れて、ここからは一人でパンタナル湿原に行ってきました。パンタナル湿原というのは、日本の本州とほぼ同じ大きさの湿原で、野生の動物がたくさん見られます。クイアバという町の空港から車で約2時間で、ロッジに到着。ロッジの周りは、牧場、川、森のみ。自然あふれるところで、5日間を過ごしました。

 一人旅のはずだったのですが、同じ日程でサン・パウロ在住の日本人家族と一緒になり、ツアーもごはんのテーブルも一緒で、空き時間にはこどもたちとトランプしたり、まるで家族の一員かのように、楽しく過ごさせてもらいました。

 いろいろなアクティビティーを用意してくれて、それに午前と午後1回ずつ参加するというスタイルでした。おひるごはんの後は、3時までフリータイム。ハンモックでお昼寝したり、本を読んだり、プールで泳いだり、のんびり過ごせます。
 アクティビティーは、乗馬、ボートツアー、車でサファリなど。いろいろな動物が間近で見られました。
ワニが並んで日光浴中。
じっとしたまま動かないので、置物みたい。
カピバラは癒し系です。
カピバラの群れ。
ロッジの船着き場にやってくるワニ。
こんなツーショットが撮れちゃう!
ピンク色がきれいなサギ。
飛ぶ姿も美しい!

顔だけ出して泳ぐカワウソ。
ボートからピラニア釣り。
牛肉のかけらをえさにすると、すぐに釣れます。

毎晩、ロッジではお客さんが釣ったピラニアでスープを作ってくれます。
 陸地では・・・

スミレコンゴウインコが住む木。

きれいな青色の大きなインコです。
つがいは仲良し。
アリクイが!写真を撮るために、そーっと追いかけました。
 そして、パンタナルは、景色もきれい。
日の出。

夕日。
写真には撮れなかったけど、周りは牧場と森なので、星空もきれい。南十字星もはっきり見えました。

 約10日間、ブラジルの大自然を大満喫してきました。

2013年7月24日水曜日

ブラジル旅行①~イグアスの滝~

 7月19日、卒業式後、すぐに空港へ向かい、ブラジルへ行ってきました。今回の目的地は、イグアスの滝と、パンタナル。私たちエクアドル隊員が行ける外国は、ブラジル、パナマ、メキシコの3か国のみ(2013年7月現在)。2月は、パナマに行きました。今回ブラジルを選んだのは、大学時代の友人が、リオ・デ・ジャネイロに住んでいるからです。まだイグアスの滝に行ったことがないという彼女と、イグアスで合流して、一緒に観光することにしました。

 ブラジルは、今冬です。「地球の歩き方」によると、ブラジルは北部に行くほどあったかく、南部に行くほど涼しいのだそうです。イグアスは、南部にあります。Tシャツ1枚じゃ厳しいだろうと、長そでを用意し、まあ使わないだろうと思いながらも、いつも来ているユニクロ・ライトダウンを入れておきました。

 サン・パウロから国内線に乗り継ぎ、フォス・ド・イグアスまでは1時間ちょっと。いつもの通り、酔い止めを飲んで寝ていましたが、ふと目が覚めて時計を見ると、到着予定時刻はとっくに過ぎています。ポルトガル語のアナウンスが理解できず、近くの英語ができる男性に説明してもらったところ、イグアスの空港は、濃霧で着陸ができないとのこと!え~、どうなっちゃうの??とりあえず、近くの町に一時着陸して、約1時間後、イグアスに再度向かいました。到着したイグアスは・・・霧雨が降っていて、寒い!!気温12度だって!!日本の真冬?ホテルの人によると、この一週間は10年に一度の寒さだとか。とりあえず、持ってきた服を全部着込みます。ダウン持ってきてよかった~!それでも寒い、寒すぎる・・・。

 友人と合流後、イグアスの滝へ。ポンチョを買って、遊歩道を歩いていると、どんどん滝が近づいてきました!!大迫力です!!すごーい!!
自然あふれる遊歩道。

滝が見えてきた!
すごい数の滝!

 そして、ハイライトの「悪魔の喉笛」。すぐ近くまで行ける展望橋を渡っていくと、風と滝からの水でびしょ濡れ。凍えるー!でも、それに勝るくらい、絶景でした。飲み込まれそうです。このころになると、太陽も出てきて、滝に虹がかかっていました。この時期は、乾季なので、それほど水量は多くないそうなのですが、雨が降っていたせいか、迫力満点の滝でした!
滝のすぐ近くまで行ける展望橋。びしょぬれ覚悟です。

滝に虹がかかった!

びしょぬれです!

滝が落ちるところ。飲み込まれそうで怖い。

 後日、再びイグアスの滝へ。今日の目的は、ボートツアーに参加すること。スピードボートで滝のすぐそばまで行けるツアーがあるのです。この日は、寒いけれど天気は晴れ。青空の下、滝のすぐ近くまで大接近。スリル満点のツアーでした。
先頭を陣取りました。
滝のすぐ近くまで行ける!
イグアスの滝、大満喫です!寒かったけど、それに勝る体験ができました。

2013年7月19日金曜日

エクアドル式卒業式

 7月19日は、私が勤める「教員養成校マヌエラ・カニサレス」の卒業式でした。この学校は、3年間のカリキュラムです。1、2年目は学校で授業を受け、3年目は郊外の小学校で教育実習をします。なので、卒業生との関わりは、ほとんどありませんでした。でも、来年の今頃は日本にいるし、私が出席することのできる、最初で最後の卒業式です。日本で働いていたとき、卒業式は1年間で一番好きな行事でした。卒業生の誇らしい表情がいいんです。エクアドルは、どんな卒業式になるのかな?

 当日受け取ったプログラムには、9時開始とありました。ということは、エクアドル時間で9時半かぁ。。。と思っていたら、予想に反して9時10分には、卒業生が入場!9割以上が女性なので、とっても華やかです。今日は、いつも以上にヘアスタイルもメイクもばっちり決まってます!!




 そして、日本でいう卒業証書授与になりました。すると、隣に座っていた同僚たちが、席をたって、前に並べてある椅子のところへ移動します。え?何が始まるの?と眺めていたら、なるほど、これがエクアドル式卒業式!

 まず、卒業生10名が名前を呼ばれ、起立します。

 そして、「チーン」という合図で、先生たちが並ぶ椅子のところへ行きます。次のチーンで、先生たちが、卒業生にガウンを着せます。そして、手には帽子を持って

 次の「チーン」で壇上へ。檀上には、校長先生、副校長先生、来賓の方たちが並んでいます。その方たちに帽子を渡し、それをかぶせてもらいます。そして、卒業おめでとうのハグ、キス。

 次の「チーン」で正面を向き、家族に晴れ姿を見せます。最大のシャッターチャンス!!


 次の「チーン」では、檀上を降り、先生たちのところへ行き、ガウンを脱がしてもらいます。そして、ここでも卒業おめでとうのハグ、キス。
 


最後の「チーン」で席に戻ります。

 これが、全員が終わるまで延々と続きます。卒業証書はありません。どうして?と聞くと、後日教育省から送られてくるそうなのです。だから、この帽子とガウンの姿が、卒業の証拠。

 シャッターチャンスも終わり、しばらくぼーっと挨拶等を聞いていたら、突然私の名前が呼ばれ、みんなが私に注目します。隣のヨランダに、

 「カズノ、檀上に上がるのよ。」

 ええ?なんで?今日の主役は卒業生でしょ?わけがわからず、おろおろしながら壇上に行くと、どうやら私の活動に対して、学校から感謝状が贈られるとのことでした。あまりに突然だったので、笑顔で受け取るだけで精いっぱい。写真を頼むのも忘れてしまったので、写真はありません。

 式の後、いつもの乾杯タイム。シャンパンを飲みながら、隣の事務員のマヌエルに、
「今日は、突然名前が呼ばれてびっくりしたよー。」
と言ったら、
「え?聞いてなかったの?」
つまり、サプライズでもなんでもなく、誰もが私に教えるのを忘れていたという・・・。なんだ~、知ってたら、卒業生へのメッセージくらい考えておいたのに!
優秀卒業生10名も一緒にシャンパンで乾杯!
そんなこんなで、今年度が終わりました。長かったような、短かったような。とりあえず、私にできることはちょっとずつやれたかな。9月からどうなるのか、まだ知らされていませんが、とりあえず約1か月間夏休みです!


2013年7月15日月曜日

マラソン大会でのいい話

 日曜日は、「マラトン・デ・キト」というマラソン大会に参加してきましたー!42K,21K,13Kの3つのコースがあり、まだマラソン初心者の私は、13Kの部に参加してきました。今回の目標は、「1度も歩かずに完走すること!」

 スタートは朝7時半。21Kの部に参加する先輩隊員3人と一緒に、スタート地点のサンフランシスコ広場に向かいます。南米最古の教会と言われるサンフランシスコ教会をバックに、出場者は準備体操。
雲一つない青空!

スタート地点。いきなり下り坂です。

 去年のこの大会にも、先輩隊員たちが参加しています。主催者のパブロは、去年の隊員参加メンバーを覚えていてくれて、
「今年も、日本チームが参加してくれた!」
ととっても喜んでくれました。彼は本当にいい人で、荷物を預ける時間を過ぎて困っていたところ、彼の車のトランクに入れて、ゴール地点まで運んでくれました。グラシアス、パブロ!!

 7時半になり、スタート!セントロ・ヒストリコ(旧市街)は、植民地時代の街並みがすっごくきれいなのですが、坂が多くてなかなかハード。その後、ノルテ(北部)に入りますが、ここからはゆるやか~な登り坂。おまけに、赤道直下&標高2800メートルの日差しが強く、体力がどんどん消耗されます。それなのに、キロ表示が毎キロではなく、一体今何キロ地点にいるのかわからない。さらには、給水ポイントが少なく、のどが乾いてきます・・・。

 その時、前方を走っていた男性が、ゲータレード2本を手に、ティエンダ(小さな売店)から出てきました。そして、仲間であろう女性に、1本渡しています。そうだよね、給水がないんなら、自分で買えばいいんだよね、賢いなぁ・・・と見ていたら、なんとその男性が、周りのランナーに、

「一口どうぞ」

 と、ボトルを手渡しています。もちろん、私にも。彼は、その後私の後ろのランナー数人にもドリンクを分け、その残りを飲み干しました。なんて優しいの~!グラシアス、セニョール!!

 この出来事で、ちょっと元気が回復し、ゆーっくりなペースだけど、なんとか完走できました。給水ではのどが渇きすぎて、2杯飲みたくって、立ち止まってしまったけど、歩いてはいない!目標達成です!!

このブログで、時々エクアドル人の悪口ともとれる記事を書いてしまっていますが、基本的にエクアドルのみなさんは、とっても優しいです。日本人だったら、知らない人にそこまでできるかな?っていう出来事が、時々あります。体は疲れたけど、心は元気になったマラソン大会でした。

2013年7月11日木曜日

言葉の壁?心の壁?

 エクアドルに来て、日常的にスペイン語を話すようになって、1年が過ぎました。新しく来た隊員の人に、

 「スペイン語、もうペラペラですか?」

と聞かれ、

 「うーん、まだまだ難しいよー。」

と答えました。もちろん、1年前と比べれば、上達はしているはずです。ボキャブラリーだって増えているはず・・・なんだけど、イマイチ自信が持てません。

 先日、サルサのレッスンで、先生に

 「カズノは、あんまりスペイン語話せないの?」

 と言われ、ショックでムキになって

 「そんなことないよ!しゃべれるよ!!」

 と答えてしまいました。この1年で、こんなに必死に、「スペイン語しゃべれる!」って主張したの、初めてかも(笑)

 でも、普段の自分を振り返ると、先生がそう思うのも無理はないなぁと思います。サルサの仲間は、10代から20代の若者たち。若者のスペイン語は早口です。さらに、先生はキューバ人。発音がエクアドル人とはかなり違うので、聞き取るのがとっても難しい。だから、彼らが何かおしゃべりで盛り上がっていても、私だけ理解できずポツーンとなってしまうことが多いんです。

 みんなのおしゃべりの輪の中に入ることはできなくっても、1対1なら、相手は私に合わせてしゃべってくれるし、会話できるんだけど、話しかけることに、なんだか臆病になってしまっています。だから、先生は、私がほとんどスペイン語わからないと思ったんだろうなぁ。

 今の私の状態、言葉の壁だけじゃなくって、心の壁も作ってしまっています。私の周りには、私が変なスペイン語を話したからって、バカにするような人はいません。もっと自分の殻を破る努力をしないと!!

2013年7月3日水曜日

休み時間の折り紙教室

 ここ数か月、付属小学校の休み時間になると、私のオフィスに2年生の子ども達がやってきて、

 「カズノー!遊ぼう~!」

 と、遊びに誘ってくれます。

 エクアドルの先生たちは、休み時間に子ども達と遊びません。先生たちの部屋で、サンドイッチを食べて、コーヒーを飲んで、おしゃべり。子どもたちと関わることはほとんどありません。

 ある日、私が休み時間に子どもたちが遊んでいる側を通りかかって、なんとなく一緒に走っておにごっこを始めたことから、

 「カズノは大人だけど、私たちと遊んでくれる!」

 と認識されたらしく、すっかりアミーガ(友達)です。

 しばらくの間、おにごっこがブームだったのですが、ある女の子が1人でオフィスに来た時に、折り紙を教えてあげたことが、口コミで噂が広がり、最近では毎日

 「カズノ~、折り紙作ろう!」

 とやってくるようになりました。
 
 ほかの国の同期隊員たちも言っている(書いている)ことですが、折り紙は鉄板ネタです。いつでも、どこでも、誰にでも、受けます。エクアドルの子どもたちも、折り紙が大好き!私が持ってきた本を見て、

 「次は、これ作りたい!」「えー、私はこっちがいい!」

 と大興奮。あまりに大騒ぎになりすぎ、一度同僚から苦情が来てしまいました。なので最近は、人数を限定し、入れ替え制にしています。

 紙1枚でこんなにいろいろなものを作れるなんて、折り紙って本当に素晴らしい芸術です。これから協力隊に参加する方、折り紙の本と折り紙は必携ですよ!どこへ行っても、間違いなく人気者になれます!!

今日のメンバー。全員女の子でした。
左の2人は常連さんです。

今日のお題はコースター。
みんな集中してます。


完成!
ダイソーの折り紙シリーズ本。1冊100円でお買い得。
7冊あると、複数の子どもたちが見られて便利。

 

2013年7月2日火曜日

学生たちの「最後のお願い」

 6月28日(金)で、今年度の授業が終わりました。7月1日に成績の発表があり、これをもって、学生たちは夏休み!のはずなのに、昨日も今日も、校内を学生たちがうろうろ・・・。なぜかというと・・・。

 1日に、成績がわかり、ほぼ全員が3年目に進級なのですが、一部落第する学生もいます。彼らは、諦めきれないのか、先生たちに直談判しに来ているのです!!カルメンのところにも、何人かやってきます。でもさぁ、お願いしますって言ったからって、成績が上がるわけないでしょ!案の定、カルメンも、「ダメ」とばっさり。そりゃそうだ。

 カルメンのところに最後のお願いに来ている学生たち、なるほど納得のメンバーです。遅刻の常習者、私が話していてもメモも取らない、イヤホンで音楽を聴いている、化粧直し・・・。さらに、カルメンによれば、前期の成績が悪かった数人に、救済措置として課題をあげたのに、それさえも提出しない、などなど。こんな態度で、あんたたち、本当に先生になれると思ってるの?!責任感なさすぎでしょ!!日本語でいいなら、長々と説教してやりたい。自業自得。それなのに、今さら「お願いします」??世の中なめんな~~!!

 でも、彼らがこんなに必死になるのには、もう1つ理由があります。私が勤めている教員養成校は、来年度がどうなるか決まっていないのです。教育省は、全国の教員養成校を大学の教育学部に編入させるかもしれない、と言っているのです。そのせいで、去年の9月は、新入生が入ってきませんでした。今年の9月も、まだ未定。決断の遅い政府のせいで、同僚も私も、9月からの活動の見通しが持てません!!

 つまり、落第した学生たちは、本来なら1学年下の学生たちとまたやり直すことができるのですが、1年下に学生がいないので、やり直しができないんです。すなわち、退学。私に言わせれば、こんな無責任な態度なんだから、先生にならないほうがエクアドルの子ども達のためだとは思うのですが、彼らには彼らの事情があるでしょうし。だから、必死に「最後のお願い」に来るのです。

 彼らの未来はどうなるのか。そして、教員養成校の未来は?

C組の学生たちと。

D組の学生たちと。