2012年10月3日水曜日

初めての発表

 今日は、例の「算数指導法改善プロジェクト」(直訳は本当は違うけど、要はこういうこと)の会議がありました。私が9月中にいろいろな小学校の授業を見学させてもらって、気づいたことを発表するということになっていました。昨日、カルメンに「だいたいこういうことを言おうと思ってるんだけど、スペイン語通じる?」と説明してみました。カルメンが、「大丈夫よ。」と言ってくれたので、一応レジュメを作って、準備をしました。スペイン語は下手だし、外見は幼いし、周りからはどう見られているのかわかりませんが、今日こそは、「私は日本から来たプロの教師です!」ってところを見せないとね(笑)

 予定では、13時半からということになっていましたが、今朝カルメンが、「ビセンテ(会議の参加者)が前倒しにしたいって。この会議が1時間半くらいで終わるから、そしたら会議ね。」と言い残して、8時頃別の会議に行ってしまいました。オフィシーナで1人になったので、ぼそぼそと教材作りをして待っていました。9時半、お腹が空いたので、急いでカフェテリアへ行って、サルチパパを持ち帰ってきました。でも、食べ終わってもみんな戻ってこない・・・。散歩に行こうにも、会議が終わる時間がさっぱりわからないので、どこにも行けない・・・。ひたすら待って待って・・・・みんなが戻ってきたのは12時過ぎ!!!・・・「(何時までかわからないけどとにかくひたすら)待つ」ということには、だいぶ慣れてきた気がします。
今日のおやつ、大好物のサルチパパ。いつ食べてもおいし~い!

 そして、たどたどしい私の発表が始まりました。伝えたかったことは、

①一般的なこと

〇黒板の使い方
 ・板書計画がない
・字が小さくて見えない。
・インクがかすれて見えない。
・色の使い分けがてきとう。

〇ノートの使い方
・先生の話を聞いてるだけで、何もすることがない。
・ノートは、自分の考え方を書くもの。

〇授業中に、誰が理解していて誰が理解していないのかつかむ。
・ノートを集めるだけでは、それぞれの理解度がわからない。
・答え合わせをすると、間違いがすぐわかる。
・理解していない子には個別指導が必要。

〇教室の環境
・時計がない。あっても止まっている。時間の感覚がつかめない。
・トイレ休憩は一斉に。バラバラだと、授業を聞き逃す。

②算数について
・先生用の教材がない。
・「バセ・ディエス(算数ブロック」は1000まで。それ以上は、数字で。

 さらに、年度初めに行われた学力テストも見せ、おかしい問題がたくさんある、つまり先生がわかっていない、ということも指摘しました。カルメンが、ところどころ補足説明をしてくれました。私よりずっと年上で経験豊富な先生方が、私の話を黙って聞いてくれました。彼らにとってはおそらく当たり前のこの現状が、外国人から見るとそうなんだ・・・って驚いていた様子でした。そして、最近作った教材を見せました。
前にも載せた、数字カード

数直線

同期隊員が作った教材をヒントにして作った、10までの数のカード。

現在作成中の、黒板用の「バセ・ディエス」日本から届いた荷物の段ボールで作りました。
あとは色を付けたらそれらしくなるかな。

 こう書き出してみると、算数の指導法以前の問題がほとんどです。でも、まずはそこからかな、と思います。授業を見ていて気になってイライラしていたことを、ここで全部吐き出せてすっきり☆

 その後、みんなで何年生を対象にプロジェクトを行うか、ということを話し合いました。誰かが7年生(日本でいう6年生)がいい、と言い、別の人は「いや、2年生(1年生)だ」と言います。黙って聞いていたけど、思い切って、「7年生は、学習内容が日本では中学校でしか教えないものも含まれているし、日本で6年生は教えたことがないから自信がない。」「2年生は、問題解決学習をするには、まだうまく説明できないので、よくないと思う。」と言うと、「じゃあ、何年生がいい?」と言われ、うーーーーーん、じゃあ・・・「4年生かな。」というと、あっさりそれが通ってしまいました。

 こうして、2時ごろ、会議は終わりました。みんなが、「いい発表だったよ。」と言ってくれました。やったね!「スペイン語がへたなのは、みんな知ってるんだから、とにかく通じればいいや!」と開き直ってしゃべったからね。 とりあえず、「私は日本から来た教師です!学生じゃないよ。」ということはアピールできたかな??

 次は、11月に養成校の先生方の前で発表します。12月には、先生方の前で授業をすることになりそうです。もうちょっとスペイン語の語彙を増やさないと!

2012年10月2日火曜日

1ケタ増えました

 9月30日、エクアドル全土でちょっとした変化がありました。

 携帯電話の番号が、1ケタ増えたのです。今までは、0☓☓‐☓☓☓‐☓☓☓の9ケタだったのですが、最初の0の次に9が入り、10ケタの電話番号になったのです。

 ということは・・・携帯に登録してある電話番号を、全て変更しなければならないということです!!私の携帯に入っているのは、JICA関係者と職場関係者、せいぜい20人くらいです。だから、まあ手作業でも、5分くらいで変更は終わりました。でも、同僚のカルメンは、「まだ終わってないわ・・・。」と話していました。私も、これが日本の携帯だと思うと・・・気が遠くなります。
JICAから支給されたエクアドルでの携帯。サムスン製です。
インターネットには接続できないし、カメラもついてない。
機能はシンプルだけど、充電は1週間くらい持ちます!!
それから、最近雨季になったようです。キトは、1年中気温の変化はほとんどなく、「1日で四季がある」と言われています。朝晩は冬、昼間は夏です。でも、10月から3月までは、雨季です。9月中旬までは、雨が1度も降らなかったのに、3か月オリエンテーションの日から、ほぼ毎日雨が降るようになりました。といっても、一時的にザーッと激しく降って、すぐ止みます。周りから、「雨季は寒いよ~。」と言われていたのですが、特に寒くもありません。これから寒くなるのかな?

 もう1つ変化といえば、サルサを習うことにしました。駒ヶ根でスタッフの人に教えてもらって、楽しくって、エクアドルに来たら、絶対に習おうと思っていました。街を歩くときには、ひそかにサルサスクールを探していたのですが、連絡所の近くに発見!!ここなら治安も比較的いいし、バスで1本で通えるし、夜でも安心(もちろん、完全に安心じゃないけどね)。土曜日に見学に行って、説明を聞いて、ママに相談して、今日申し込んできました。レッスンは23日からです。セクシーなダンスが踊れるようになったら、色気も出るかな??

 サルサを習うもう1つの理由は、友達が欲しいから。今の私の生活は、まさに家と職場の往復。4時には家について、それから部屋でごろごろするだけ。しかもママは職場の人なので、本当に狭い世界で生活しています。さらに、職場は50代(推定)の人ばかり。かわいがってはもらえるけど、友達ではありません。学生は若すぎるし(でも、あっちは同年代だと思ってる感じ)。休日に遊びに行けるような友達ができるといいな。
サルサスクールを申し込んだ後、、エクアドルに来て初めてカフェで「おひとりさま」しました。
変に注目を浴びるので避けてたんだけど、たまたまカフェがすいていたので。
チーズケーキ、おいしかった☆

2012年9月28日金曜日

プロジェクト、ようやく始動?

 今朝、オフィシーナ(職員室)に行くと、「今日は引っ越しよ!廊下の突き当たりの部屋に行くわよ!」とカルメン。前々から彼女が、「新しいオフィシーナはどこになるのかしら?」と心配していた、引っ越しがついに実行されたのです!!

 この教員養成校の教員のオフィシーナは7つあり、それぞれに教員用の机があり、そこで授業時間以外は仕事をしているのですが、どういう分け方をしているのかは・・・仲良しグループ??っていう雰囲気がありました。現に、私はカウンターパートのカルメンと同室だけど、同じ算数科教員のホルヘは別の部屋。っていうか、どこにいるか知らない、という状態でした。

 引っ越し先のオフィシーナは、前より広い!その上、今のところ私とカルメンとホルヘだけ!!なんて贅沢な!!!そして、入り口には「教育方法刷新プロジェクト」との看板が!ひょえー!カルメンのプロジェクトのために、1部屋もらえたってこと??カルメン、なかなかやり手のようです。

オフィシーナの入り口。
"Bienvenidos(ビエンベニードス)"は「ようこそ」という意味です。
私の机。新聞は、読んでいるのではなく、カッターを使う時の下敷きです。
まだ難しくて読めません。

 最近の活動状況は・・・相変わらず小学校に行って、授業を見せてもらっています。いろいろ気づくことをメモしていたのですが、授業によっては、「私だったらああするのに!うー、私が代わりに授業したい!!」 と思うこともしばしば。でも、小学校の先生たちを指導するのは、私の活動ではないし、そういうつもりで授業を見せてくれているわけではないだろうし・・・でも、このまま黙って見てるのも、却って失礼かも!!と思い、1つ教材を作ってみました。日本でも大きな数やたし算ひき算を教えるときに使っていた、特にびっくりなしかけはないシンプルな教材です。

算数ブロック。「バセ・ディエス」と呼んでいます。
でも、実際は奥の机に見えるように、積み木遊びとなっています。

赤い立方体が1000!青の板が100.赤い棒が10.小さい立方体が1です。
これだけ種類があれば、そりゃ積み木したくなってもしょうがない。

数字カード。Uが一の位。Dが十の位。Cが百の位です。
ただ、ここの黒板は磁石がくっつかないので、1つ1つテープで貼るしかありません。 
数直線も作ってみました。
ここの黒板は、方眼がなく、大きな定規もなく、数直線を直接書くのが難しそうなので。


 これらを昨日、校長先生に見せてみました。「教材を作ってみたんだけど、見てくれませんか?」って。「私が見た授業では、大きな数を学習する際、4年生、5年生でも算数ブロックを使っています。小さい子どもには、具体物は大切だけど、3年生くらいになったら、そろそろ抽象化しないと。これなら、100がいくつ、10がいくつって目で見てもわかるんです。」って、つたない言葉で説明してみました。すると、興味を持ってくれたみたいで、「今度、ほかの先生たちにも説明してくれる?」って言ってくれました。ただ、彼女はとっても多忙なので、今日は会えず。とりあえずは、その反応だけで十分です。

 そして今日、例のプロジェクトの会議がありました。私たち算数科教員3人と、管理職(コーディネーターという役職)、書記の事務さんの5人です。具体的に、どうやってプロジェクトを進めていくか、という話でした。3週間ほど前の会議より、みんなが何を話しているのか、だいだいわかった気がします。リスニング力がついてきたのかな??話し合って決まったのは、

①カズノが今までの授業観察で気づいた課題をこのメンバーに発表する。
②キト市内の教育実習校を訪問。カズノを紹介して、プロジェクトについて説明する。
③教員養成校の職員に、プロジェクトの内容を広める。
④教育実習校の校長先生にプロジェクトの内容を広める。
⑤教育実習校の教員にプロジェクトの内容を広める。
⑥教育実習校の教員に研修をする。

という流れです。こうしてみると、私の気づいたことが、今後のプロジェクトの方向性を決めるってことじゃない??責任重大です!!!来週の木曜日にその発表をすることになりました。言いたいことはたくさんあるから、ちゃんと伝わるように準備をしようと思います。

 カルメンにも、教材を見せたところ、「なるほどね!」と興味を持ってくれました。そして、会議でも、「カズノが教材を作ったのよ。数の構成が目でみてもわかるのよ。」と、話題にしてくれました。JICA調整員さんいわく「前のめり」なカルメンですが、私の意見をきちんと聞いてくれるので、安心して話すことができます。会議でカルメンは、「私たちが教員に何か言っても、ふーんで終わっちゃうけど、外国人が言うと説得力がある」と言っていました。なるほど、そんなもんでしょうか。

 環境は、周りがしっかりと整えてくれています。恵まれていると思います。あとは、私がどれだけ周りの信頼を得られて、どれだけ伝えられるか、だと思います。新しく何かを始めるっていうのは大変だけど、できる範囲で頑張ろうって気になってきました。

2012年9月26日水曜日

今日は、旗の日

 9月26日は、「ディア・デ・ラ・バンデラ・ナショナル」、国旗の日です。1900年に、今のエクアドル国旗が定められました。それを祝う日です。エクアドルの現在の国旗になるまでに、なんと10個も国旗が変わっているのです!!

現在のエクアドル国旗。
この三色の組み合わせは、いたるところで見られます。
廊下の掲示板。7年生の子たちが作った、国旗についての紹介です。

 最近、毎日授業を見せてもらっている敷地内の小学校に行くと、何やら廊下の様子が変です。椅子がたくさん並べられていて、7年生の子どもたちが、そわそわしています。「今日は何があるの?」と聞いたら、「今日は、国旗の日だから、ほかの学年の子たちに説明するの。」なんだか面白そう!一緒に見せてもらいました。

 さっそくやってきたのは、1年生。日本でいう年長さんです。歩き方もまだ赤ちゃんみたいで、かわいい!でも、この国旗の話は、この子達にはまだちょっと難しいみたい。でも、一生懸命に聞いていました。始まる前は緊張気味だった7年生の子たちも、終わってほっとした表情で教室に帰っていきました。頑張ったね!

 このまま、2年生から6年生まで、各グループに分かれて発表した模様。7年生、お疲れ様でした!
廊下に座る、1年生のちびっこ達。ちゃんとお話聞けるかな?

一生懸命に説明する7年生たち。かなり緊張気味。

 帰りの車の中で、ママと国旗について話をしました。日本には・・・国旗の日はありません。そんなものを制定したら、大論争が起こりそうです。エクアドルでは、同様に国歌も大切にしていて、日本でいう全校朝会でも手を左胸に当てて国歌を歌います。もちろん、ちびっこ1年生も歌えます。一方、私は小学校4年間は関西にいたので、小学校5年生で名古屋に転校するまで、「君が代」を知りませんでした。「音楽の教科書の最後のページに載っているもの」という程度の認識でした。

 この違いはなんなんだろう。ふと思ったのは、エクアドルでは、国旗は「独立」の象徴。だから、国旗も国歌も誇りです。一方日本は・・・日の丸と君が代に関して、いろいろな意見の人がいます。また1つ、異文化を感じました。

2012年9月25日火曜日

キトの交通事情

 キテーニョ達が恐れるものの1つ、それが「ピッコ・イ・プラカ」です。「ピッコ・イ・プラカ」、響きはかわいいのですが、何かというと、「平日ラッシュ時の交通規制」のことです。キトのラッシュ時の交通渋滞は、ものすごいものがあります。3か月オリで、同期隊員が口々に、「キトはいいなあ。なんでもあるね。」と言っていましたが、大都市ならではの問題が、この交通問題ではないでしょうか。

「ピッコ・イ・プラカ」を知らせる看板。
もっと大きい、罰金まで書いてあるバージョンもあります。
「ピッコ」はくちばし、「プラカ」はナンバープレートのことらしい。
月曜日から金曜日までの、朝7時から9時半まで、夕方4時から7時半まで、ナンバープレートの末尾が指定された数字の自家用車は、道路を走ってはいけないのです!!月曜日は末尾が1と2、火曜日は3と4・・・というふうに、金曜日まで決まっていて、これを破ると、1回目は97ドル、2回目は140ドル・・・と超高額の罰金が科せられてしまいます!!

 私の職場は、朝7時出勤なので、朝は問題ないのですが、3時退勤なので、家が遠い人は、「今日はピッコ・イ・プラカだから早く帰らなくっちゃ!」といって、ダッシュっで帰って行きます。1時間以内で帰れる保証がない人は、その日だけバス通勤しています。

 そのバスは、9月に入って、学生がバス通学するようになってから、ものすごいことになっています。私は、時々ママが早く出勤するので、その日はバスで通勤しています。初めてバスに乗ったときは・・・満員で1本目のバスに乗れませんでした!日本では考えられないことなのですが、人でいっぱいで、入り口のドアは開けっ放しで、人がステップのところにまで立っているのです。2本目は覚悟を決めてなんとか乗り込んだのですが、ステップの2段目。後ろに1人男性がいたのですが、「ここで落ちたら間違いなく死ぬ!」と思って、必死に手すりにしがみつきました。学生たちが降りるまで、約10分その状態。あー、こわかった。

 よく、「東京もこういう渋滞やラッシュはある?」と聞かれます。もちろん、渋滞はあるけど、東京には電車も地下鉄もあるから。キトの渋滞とバスのぎゅうぎゅうは、電車がないからじゃないかなぁ?

 そんなふうに考えていたら、先日「キトにも地下鉄を作る計画があるらしい」という話を小耳にはさみました。ふーん、と思っていたら、今日、トローレの駅にこんな看板を発見!どうやら地下鉄を作ろうという計画はあるみたいです。でも、いつから作り始めるとかは書いてません。「地下鉄ができたら、こんないいことがあるんだよ」っていうアピールだけ。本気なの?
トローレの駅にあった看板。今、トローレで1時間以上かかる距離が、34分で行けるようになる!と書いてあります。

 こんな風に考えてしまうのは、新空港建設が遅れているから。キト市内から車で30分くらいのところに、新空港を作っているのです。8月に、キトに来たばかりの時に、付近を車で通りかかり、「ここが新空港だよ。10月オープンなんだって。カズノが日本に帰るときは、ここからだね。」とママが教えてくれたのですが、ここ??ここが、あと2か月で空港になるの??どう考えたって無理でしょ!!だって、滑走路らしきものが見えているだけで、周りは崖のまま。風が吹くと砂ぼこりが舞って目を開けていられないし、道路も工事中だったり舗装されていなかったり。首都の空港がこれじゃあ、だめでしょ!!と思っていたら、数日後、「3月オープンに延期されたんだって」とママ。やっぱりね。土曜日、オタバロに行く途中でも新空港前を通りかかりましたが、劇的な進展は見られず・・・あと半年、今度こそ間に合うの??

 ということで、のんびり屋さんのエクアドル人達が作る地下鉄は、いったいいつになるのやら。看板には、「実現可能な夢」と書かれていました。先日の3か月オリにて、同期隊員たちが、「エクアドル人って、あと1歩が惜しいんだよね。もう少し努力したら、我慢したら、きっと世界が違ってくるのに。」と話していました。あとちょっと努力したら、きっと地下鉄もできるはず!頑張れ、キテーニョ!!

2012年9月23日日曜日

3か月だよ、全員集合!!

 木曜日、金曜日は、JICA事務所で、「3か月オリエンテーション」がありました。これは、私たち24年度1次隊がエクアドルに来て早3か月。ここでの生活や活動先にも慣れてきたところで、JICA事務所に集まって、調整員の方々から、お話を聞いたりスペイン語の授業を受けたりするものです。

 このため、水曜日午後には、同期隊員がエクアドル各地からキトに上京。中間報告会以来だから、約1か月ぶり!facebookで近況を読んだり、skypeでちょくちょく話したりもしてたけど、7人集まるのはやっぱり楽しみ!隊員連絡所に行って、みんなをお出迎え。しばらくみんなが持ってきてくれたパンやお菓子を食べながらおしゃべりして、買い出しに行って、台所で久しぶりの日本料理を作りました。私はもっぱら指示に従うのみ!久しぶりの日本料理はほっとする味でした。
木曜日の夕食、キムチ鍋と手打ちうどん。

水曜日の食卓。
サプライズで私の誕生日をお祝いしてくれました。
私が食べたかったお店のケーキ。
エクアドルには珍しく、甘すぎないおいしいケーキです。

土曜日のメニューは、カレーライス、サラダ、白菜と豚肉のミルフィーユ煮、フルーツのヨーグルトあえ。
カレー、うまい!!

 木曜日は、所長講話、JICAのエクアドル事業について、金曜日は安全対策、スペイン語講座などがありました。JICAがエクアドルでどんな援助をしているのかは、初めて知った部分も多く、特に生活向上なんかは、私は大都市で生活しているので気づかない、農村部との生活格差を知りました。また、ペルー国境にできた大きな橋は、日本の援助で作ったそうです。ただ、エクアドル側がやらなきゃいけない仕事が滞っていて、なかなか開通までいかないのだとか・・・。JICA職員のみなさんも大変そうです。

 安全対策では、「3か月オリエンテーションが終わって、気が抜けてから被害にあう人が多いからね。」とくぎをさされました。確かに、「なんとかなりそう」って思っちゃう時もある。気を引き締め直します。スペイン語講座は、日本語が堪能なエクアドル人職員ケンジさんが講師で、質問形式でした。「ん?今のどういう意味?よく聞く言葉なんだけど・・・」っていう疑問がすっきりしました。スペイン語、上達している実感は全くないけど、あんまり気にしてません。そのうちなんとかなるはず!でも、ちょっとずつ努力はしないとね。

 それから、「異文化適応」の話のとき、私が協力隊に応募するときに書いた「応募調書」というのが配られました。ちょうど去年の4月、応募書類に「どうしても協力隊に行きたいんです!」という熱い思いを書いたものです。「私、こんなことができます!」ってかな~り大口叩いていて恥ずかしかったけど、「初心忘れるべからず」。大事にとっておきます。

 2日間のオリエンテーションはもちろん有意義だったけど、同期の仲間たちと久しぶりに会って、まじめな話もくだらないおしゃべりもできたのは、とってもよかったです。思えば、4月に駒ヶ根で出会って5か月。年齢も職業もバラバラだし、仲良しグループでエクアドルに来たわけではないので性格もバラバラなのに、この短時間でそれぞれの役割ができていて、誰一人と欠けてはいけない大事な仲間になっています。こういうのって、やっぱりいいなぁ。
おそろいのTシャツで料理中。
1人は体調不良のため、全色ではありません。

 日曜日は、キトからバスで約2時間の場所にある、オタバロという街に行ってきました。ここは、土曜日にたくさんのインディヘナ(先住民)の民芸品の市場あることで有名。すてきな街でした。

こんなすてきな刺繍のブラウスとか。


布製品が多かった!
私はアルパカのポンチョを買いました。
お昼ごはん。豚さん、いただきまっす!

上のチャンチョ(豚)はこうなりました。

2012年9月18日火曜日

もう1つの小学校

 昨日と今日は、私の配属先「教員養成校マヌエラ・カニサーレス」の敷地内にある小学校を見学させてもらいました。同じ敷地内で、同じ「マヌエラ・カニサーレス」という名前なのですが、日本でいう教育大学の付属校とはちょっと違うのか、実習はここではしないし、卒業生が先生っていうわけではなさそう。でも、月曜日の全校朝会は合同です。よくわかんないけど、姉妹校みたいなものかな?

 昨日は7年生(日本でいう6年生)の授業を見せてもらいました。でも、内容が「座標」。日本では、中学校で学習する内容です。エクアドルの算数は、内容がいっぱいで、座標のほかにも、素因数分解や、累乗法、ルートの開法も7年生で勉強します。中学校の数学は教えたことないので、慌ててエクアドルの小学校の算数の教科書で復習。この先生はベテランのようで、エクアドルでは珍しく、板書もしっかりしていて、きちんとめあてを書いていました。こんな黒板、初めて見た!

7年生の授業の黒板。左上にきちんと今日の目あてが書いてあります!


 今日は、5年生(4年生)と4年生(3年生)の算数の授業を見せてもらいました。4年生の先生は、50代くらいの女性。内容は、1万までの数。うーん、いろいろ気になってしまったので、いろいろメモを取りながら授業を聞いていました。終わったのは、1時間半後。途中休憩なしの2コマの授業です!
4ケタの数の位取りをしているところ。

 授業が終わって、校長室に行くと、一緒に見ていた校長先生に、「今の授業、どう思った?気になったことがあったら言って。」と言われました。えっ?!今回私が授業を見学させてもらったのは、先生の授業をどうこう言うわけではなく、エクアドルでの算数授業の実態を知るためだったんだけど・・・。しかも、この小学校の先生を指導するのは、私の活動内容ではないし、しかも、相手は私よりずーっと年上のベテラン。私なんかが何か言ってもいいの??でも、校長先生は私を期待した目で見るので、うーん・・・しかたなく、いくつか気になったことを伝えました。

 その後、先生が校長室にやってきました。彼女は、この小学校では新しい先生なのだとか。そして、校長先生はこの時期、ぬきうちで授業観察をしているらしいのです。校長先生が、「今日の授業、自分でどう思った?」ときくと、「緊張しました・・・。」と言ってから、校長先生からも授業についてコメントがありました。さっき私が話したことも言ってくれました。私の方を見て、「他になにかある?」と聞かれたけれど、直接言うのはやっぱりちょっと・・・校長先生がほとんど言ってくださったし・・・と思って、私からは何も言いませんでした。

 でも、昼食を食べながら、その話を事務員のアナにすると、「あなたは言っていいのよ。きっと、新しい発見があるんだから。」と言われました。日本では、ずーっと指導される立場だったので、ずっと年上の人の授業について意見を言うなんて・・・。しかし、周りから見れば、私は日本から来た専門家なわけで、やっぱり言うべきことは言わないといけないよなぁ。素直に聞いてくれる人たちなんだから、恵まれてると思って頑張らなきゃ!!

 それにしても、先日見学した、イサベラ・カトリカ小学校とは、先生の力も子どもの落ち着きもずいぶん違います。同じ公立なのに・・・。その疑問に、アナは「セントロ・ヒストリコよりも、北部のほうが裕福な人が多いのよ。」やっぱり!子ども達の服装や持ち物からなんとなく気づいていました。先生も、5年生の先生は私と同じくらいの年齢(推定)なのに、落ち着いていて、子ども達もよく話を聞いていました。同じ市内でこれじゃあ、もっと田舎とはもっと格差があるのかなぁ。
5年生は、5ケタの数。

問題に取り組む子ども達。

 でも、子どもたちが人懐っこいのはどこも同じ。7年生の女の子たちには休み時間に、「一緒に遊ぼう」と誘われ、鬼ごっこをしました。3年生の教室をのぞいたら、やっぱり質問攻めにあいました。エクアドルの子ども達は、みんな好奇心旺盛です。この学校の子たちと、横川小学校の子ども達をつなげたいなぁ。どうやってつなげようかなぁ。ただ今思案中です。