最近ふと、グチっぽくなっている自分に気づきます。なんていうか、色々なことにイラッとします。エクアドルに来て9か月。何もかもが新鮮だった時期はとうに過ぎ、活動についても、自分がやりたいことが出てきて意見を言うようになり、なのにうまくいかなかったり。。。ネガティブな記事になってしまうことは承知で、何にイラッとくるのか、書き出してみようと思います。
①約束を守ってくれない
時間にルーズなことは以前書きました。それも、この中に入ると思いますが、約束を守る人は珍しいくらいです。たとえば・・・
セマナサンタの旅行中のことです。滞在先のプエルトロペスという街からキトに帰るのに、バスのチケットを買いに行きました。でも、直行バスは売り切れ、乗り継いでいくしかありません。すると、そのバス会社のおじさんが陽気に、
「明日の朝7時45分に、隣の会社のバスがここを通るんだよ。おれは、明日の朝7時半にこのオフィスのシャッターを開けるから、そのバスが通ったら教えてやるよ!心配するな、わははは!!」
そして翌朝。心配なので、朝7時20分に、そのオフィス前に行きました。10分後・・・オフィシーナのシャッターは空きません。おじさんも来ません。隣にあるホテルのおじさんが、
「今日は、このオフィスは空かないよ。」
って!!!あんなに大口叩いといて、来ないんかい!!ありがたいことに、そのホテルのおじさんが、親切に違うバスを教えてくれたので、なんとかなりましたが・・・。無責任にそんなこと言うなー!!!
②順番待ちができない
私の通勤時間は、結構なラッシュです。私は始発からバスに乗ります。乗り場は大混雑です。席取り合戦です。そんな中、堂々と順番を抜かしていく人が、毎朝必ずいるのです。こんなに列ができているのに、自分だけ今すぐ乗って、席に座ろうなんて!!みんなそうしたいに決まっているのに!!!最近は、そんな横入りの人を、肘でガードするという技を身に着けました(笑)日に日に図々しくなっている自分を感じます・・・。
③エクアドル大好き!なんだけど・・・
いや、これは別にいいことなんです。愛国心はもちろん大事です。でも、自分の国を愛するあまり、視野がせますぎます。今のままじゃいけない、もっとよくなりたいっていう「向上心」が、あまり感じられないのです。それは、算数の指導法を伝える活動の中でも感じます。「これはすごい!いい教材だ!」と思ってくれても、それをちゃんと使って教育をよくしようって感じてくれている人は、ほとんどいないように感じます。このままでいいじゃんって思っているような雰囲気なのです。ちゃんと問題意識を持っているのは、実際に外国に行ったことがある人だけかもしれません。もちろん、そんな機会が誰にでもあるわけではないので、しょうがないのかもしれませんが。「日本はすごいね」とはよく言われるし、それは本当に思っているんでしょうけど、
「エクアドルを愛してる。だからエクアドルのために、もっとこの国をよくしたい。変わらなきゃいけない。」
と感じている人がどれだけいるのか・・・。今のところ、その意欲はカウンターパートのカルメンからしか感じられません。そんな人がカウンターパートにいるというだけで、私はものすごーく恵まれています。
細かく言えば、まだまだありますが、イライラの原因は主にこの3つなような気がします。どうしてこれに私がイライラするのか?それは、この3点の逆が、日本人の常識であり、心だからだと思います。
特に③。日本人って、自分たちに対して批判的だなぁって思っていましたが、逆に言えば、それだけ向上心があるってことではないでしょうか。今よりもっとよくしたい、そういう気持ちが、ここまで日本を発展させたんではないかな、と思います。教員もそうです。20年、30年の経験を持つベテランの先生方も、日々よりよい授業を作るために、勉強を怠りません。その教員の姿勢が、今の日本の教育水準を作ってきたんだなぁ、と今改めて心から尊敬します。今の自分に満足することなく、上を上を目指していく。教員に限らず、日本人が持っている素晴らしい心だと思います。
先日、帰国する先輩隊員の最終報告会を聴講しました。その中で、所長が言ってくださったコメント。
「たとえ2年間で目標が達成できなくっても、『日本人力』を伝えることができました。」
とおっしゃっていました。私1人の力では、あと残り1年でエクアドルの算数教育を劇的に変えることはできないと思います。だけど、私の日本人としての姿勢は見てもらおう!
そしてできれば1年後、エクアドルを好きになれるかどうかはわからないけど、この国のいいところを1つでも多く見つけられたらいいなぁ。