2013年7月19日金曜日

エクアドル式卒業式

 7月19日は、私が勤める「教員養成校マヌエラ・カニサレス」の卒業式でした。この学校は、3年間のカリキュラムです。1、2年目は学校で授業を受け、3年目は郊外の小学校で教育実習をします。なので、卒業生との関わりは、ほとんどありませんでした。でも、来年の今頃は日本にいるし、私が出席することのできる、最初で最後の卒業式です。日本で働いていたとき、卒業式は1年間で一番好きな行事でした。卒業生の誇らしい表情がいいんです。エクアドルは、どんな卒業式になるのかな?

 当日受け取ったプログラムには、9時開始とありました。ということは、エクアドル時間で9時半かぁ。。。と思っていたら、予想に反して9時10分には、卒業生が入場!9割以上が女性なので、とっても華やかです。今日は、いつも以上にヘアスタイルもメイクもばっちり決まってます!!




 そして、日本でいう卒業証書授与になりました。すると、隣に座っていた同僚たちが、席をたって、前に並べてある椅子のところへ移動します。え?何が始まるの?と眺めていたら、なるほど、これがエクアドル式卒業式!

 まず、卒業生10名が名前を呼ばれ、起立します。

 そして、「チーン」という合図で、先生たちが並ぶ椅子のところへ行きます。次のチーンで、先生たちが、卒業生にガウンを着せます。そして、手には帽子を持って

 次の「チーン」で壇上へ。檀上には、校長先生、副校長先生、来賓の方たちが並んでいます。その方たちに帽子を渡し、それをかぶせてもらいます。そして、卒業おめでとうのハグ、キス。

 次の「チーン」で正面を向き、家族に晴れ姿を見せます。最大のシャッターチャンス!!


 次の「チーン」では、檀上を降り、先生たちのところへ行き、ガウンを脱がしてもらいます。そして、ここでも卒業おめでとうのハグ、キス。
 


最後の「チーン」で席に戻ります。

 これが、全員が終わるまで延々と続きます。卒業証書はありません。どうして?と聞くと、後日教育省から送られてくるそうなのです。だから、この帽子とガウンの姿が、卒業の証拠。

 シャッターチャンスも終わり、しばらくぼーっと挨拶等を聞いていたら、突然私の名前が呼ばれ、みんなが私に注目します。隣のヨランダに、

 「カズノ、檀上に上がるのよ。」

 ええ?なんで?今日の主役は卒業生でしょ?わけがわからず、おろおろしながら壇上に行くと、どうやら私の活動に対して、学校から感謝状が贈られるとのことでした。あまりに突然だったので、笑顔で受け取るだけで精いっぱい。写真を頼むのも忘れてしまったので、写真はありません。

 式の後、いつもの乾杯タイム。シャンパンを飲みながら、隣の事務員のマヌエルに、
「今日は、突然名前が呼ばれてびっくりしたよー。」
と言ったら、
「え?聞いてなかったの?」
つまり、サプライズでもなんでもなく、誰もが私に教えるのを忘れていたという・・・。なんだ~、知ってたら、卒業生へのメッセージくらい考えておいたのに!
優秀卒業生10名も一緒にシャンパンで乾杯!
そんなこんなで、今年度が終わりました。長かったような、短かったような。とりあえず、私にできることはちょっとずつやれたかな。9月からどうなるのか、まだ知らされていませんが、とりあえず約1か月間夏休みです!


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