2012年11月30日金曜日

フィエスタの始まり!

 12月6日は、キト独立記念日です。でも、お祭りは1日だけではなく、12月上旬は、街全体がずーっとお祭りなんだそうです。

 今日は、学校でもフィエスタ(パーティー)がありました。そのパーティーのため、今日は短縮授業。1コマ50分の授業が20分に短縮されたので、9時40分に授業が終わりました。そして、学生たちのフィエスタの始まりです。

 といっても、私はちょうどその時間に用事があって出かけていたので、最後の10分くらいしかフィエスタを見ることができませんでしたが、レイナ(女王)の発表にはギリギリ間に合いました。ミスコンがあるのです。
 
 今年のレイナは、アレクサンドラでした。どういう審査があったのかは、見ることができなかったけど、審査員の3人の先生が決めたそうです。
ちょうど、舞台にレイナ候補者たちがのぼっているところでした。
各クラスの代表者5名。ドレスがかわいい!


今年のレイナに選ばれたアレクサンドラと。
頑張り屋さんな女の子です。

 その後、学生たちは「踊りに行ってくる~!」と言って帰っていきました。私も誘われたけど、残念ながら仕事が・・・。踊るところは「ディスコテカ」というのですが、昼間から開いているディスコテカもあるそうです。

 そして、私たち職員は、みんなでお昼ごはん。大人のフィエスタです。ごはんを食べて、ちょっと踊った後、トランプ大会が始まりました!これにはびっくり。「クアレンタ(40)」というゲームです。何人かにルールを教えてもらったのですが、残念ながらイマイチおもしろさがわからず。
今日のお昼ごはん。「フリターダとモテ」
フリターダとは、豚肉を揚げたもの。
モテとは、トウモロコシの大きいやつ。
エクアドルで人気の軽食です。

4人1グループで、トランプ大会が始まりました。

各テーブルで盛り上がっています。

 来週からは、本格的にキト全体でフィエスタです。毎日いろんなイベントがいろんな場所であるそうです。どれかには行ってみたいなぁ。明日は引っ越しなので、新しい家族にきいてみたいと思います。

2012年11月26日月曜日

学生にマジギレ5秒前!

 今日、とっても腹が立つことがありました。一言でいうと、「学生、甘ったれんな!」ってことです。

 今日の授業は、休み時間後の10時半からときいていたので、朝はのんびりできるなーと思っていたら、カルメンが「C組でこの課題を返すから、一緒にきて」と言います。そうか、とうとう返すのか。

 課題とは、先日私が授業で紹介した教材(研修会で先輩隊員が紹介してくださったもの)と同じものを作ってくるというものです。採点は、私がしました。授業で実際に使って、学生たちにも体験してもらったんだから、そんなに難しい課題ではないだろうと思っていました。ところが、採点してみたところ・・・ひどい!ひどすぎる!!ちゃんと教えたのに、サイズも長さも全然違う!こんなものを作るってことは、学生たちはこの教材の意味を理解してなかったんだ。私がどれだけ時間をかけて、この教材を作ったか!!イライライラ・・・。
2年生(日本の1年生)用算数タイル、教師用。
左から1、5、10のタイルです。

2年生用算数タイル。
子ども用。

紙で箱を作る技術は、エクアドルで大人気。

3年生用算数タイル。教師用。
緑は100。

3年生用算数タイル。子ども用。


学生たちの課題の山。
これを1個ずつほどいて、タイルの数と大きさを確認して・・・。
かなり大変な作業でした。
学生のレポート。
私が授業で説明したことをまとめます。

 そして今朝、採点した教材を返却しました。すると、カルメンが、
「今から会議になったから、カズノ、この教材を返却して、説明しておいて!」
・・・またしても、授業中に会議です。もし私がいなかったら、学生を放置??授業最優先じゃないのか?・・・まあしかたがない。数人の学生に手伝ってもらって、返却しました。
 
 その後、全体の前でコメント。すべての教材の大きさと数を黒板に書き、大きさは適当ではいけないということを説明しました。「何か質問ある?」というと、何も言わないので、「ほんとにわかったのかなぁ。」と思いつつ、片づけをしていました。すると、ようやく学生は自分の採点されたものを見直し始めたらしく、次々に「カズノ!ちょっと来て!」と呼びます。
「どうしてこれじゃだめなの?」

「だって、これは10のタイルなのに、1が10こ入らないでしょ。大きさは重要だよ。」
「色は、2色っていったでしょ。」
「大きさが違っているから、そんなに点はあげられない」
1つ1つ答えていきました。あ~あ、やっぱりわかってなかったんだなぁ・・・。

 しばらくして、カルメンが教室に戻ってきました。カルメンが学生に、「何か質問はある?」というと、学生たちが次々に文句を言い始めました。

 「それぞれのタイルが何個かなんて、言わなかった」 →言いました!!そうじゃなくっても、手元にあったんだから、自分で数えなさい!

 「どういうレポートを書くなんて、言わなかった」 →これは私じゃなくってカルメンだけど、言っていたと思うけどなぁ。

などなど、自分の点数が悪いので、文句たらたらです。自分たちがちゃんと授業を聞いてなかったり、努力が足りなかったことを棚に上げて!!

 さらに、「それぞれのタイルの数を教えて欲しい。」という質問が!!最初に黒板に書いたのに!彼は、私が説明している途中で、「教科書をとってくる」と言って教室を出て行ったため、気づかなかったみたいです。その後、ほかのことを書くのに消してしまいました。でも、その板書は彼が戻ってきた後もしばらくは残っていたはずだけど。

 カルメンが、再度書こうとしたので、私は
「待って!それは最初に説明したの。他の人が知っているはずだから、自分で友達にききなさい!」
とカルメンを止めました。当然です。私は、日本の子どもたちにだって、すでに説明したことを質問してきた子には、「それはもう話しました。友達に聞きなさい。」と言います。甘ったれんな!!

 今日つくづく感じたのは、学生はまだまだ子どもだということです。課題の点数が悪かったことを、自分の準備が足りなかったと反省するのではなく、「知らなかった」と堂々と言えるなんて、わがままな子どもと一緒!!教材を作るときに、大きさや数がわからなかったら、私に質問に来ればいいんです!「教材を見せて」とオフィスに来た学生は数人いて、彼らにはちゃんと教えてあげました。そのくらい、考えればわかるだろう!!

 この甘ったれの学生たちには、今後は厳しくすることに決めました。今日も別のクラスでの授業で、トイレ休憩の5分間を、腕時計できちんと測り、時間になったら学生がいなくても授業を再開することにしました。そうでもしないと、5分休憩と言っても5分で帰ってこないからです。授業中にこっそりおかしを食べている学生にも、「しまいなさい!」って注意しました。手紙を読んでいる学生にも。。先週は、あまりにずーっとこそこそおしゃべりするので、「どうして私が話してるのにおしゃべりするのかわからない!」と言いました。もっとスペイン語が話せれば、もっと説教してやるところですが、残念ながらこれが限界です(笑)

 イライラしてオフィスに戻ると、ホルヘが、「これも採点よろしく」と言って、2クラス分の教材を置いていきました。またイライラとの戦いが始まりそうです・・・。

2012年11月22日木曜日

やっちまった~!

 いつも楽しいことばかりではないので、たまには落ち込んだ話も書きます。失敗してしまいました。

 今日は、学生たちが同じ敷地内にある付属小学校に授業見学に行くので、私もついていって見学させてもらいました。2年生(日本でいう1年生)の算数の授業で、担任はエリザベス先生です。この先生の授業は、9月のころ見せてもらったことがあるのですが、低学年のプロっていう感じで、入学直後の9月だというのに、子ども達がとても落ち着いていました。途中で音楽を流したり、歌を歌ったり、子ども達が飽きない工夫もしていました。このときは、まだしつけ期間という雰囲気だったので、彼女のちゃんとした授業を見るのは初めてです。

 授業内容は、「いくつといくつ」でした。6はいくつといくつに分けられるのかという内容で、子ども達1人1人に教材があり(これってエクアドルの授業では珍しいこと!)、ちゃんと子ども達を見回って個別に指導もしていて、すごいなーと思ってみていました。そのうち、子ども達が持っている教材が気になり、こっそり「見せて」と言って見ていたところ・・・エリザベス先生から、
 「子どもが考えている邪魔をしないで!」
 とビシッと言われてしまいました。子ども達や学生たちの前で。恥ずかしい気持ちと、申し訳ない気持ちでショックでした・・・。日本では、研究授業の時でも、子ども達のノートや教材を見せてもらったりすることがあったので、それと同じ感覚でついついやってしまいました。今思えば、タイミングもよくなかったなぁ。授業後まで我慢すればよかった。ひたすら反省です・・・。

 でも、授業が終わった後、勇気をだしてエリザベス先生に、「教材はどうやって作ったの?」と質問したところ、ちゃんと丁寧に答えてくれました。教材が、パウチしているように見えたので、それをどうやったのかが、一番気になっていたのです。触ってみたら、パウチよりは固いので、ラミネーターとも違うような・・・。時間があまりなかったので、そこまでは聞けなかったけど。ほかにも、計算カードもラミネートしてたくさん持っていました。この先生、すごい!エクアドルにきて、初めて尊敬できる先生に出会った気がします!

 でもなぁ、今回のことで、「もうあの日本人来ないで!」って思われてるかなぁ。また授業見せてもらいたいんだけどなぁ・・・とうじうじ悩んでいたら、帰り際にばったり!頑張って笑顔で、
「今日はありがとうございました!」
って言ってみたら、
「私の授業、どうだった?また今度、授業についての感想を聞かせて。」
と笑顔で言ってくれました。ってことは・・・もう怒ってないってことだよね??あー、よかった。一安心です。さらに、彼女の授業は素晴らしかったけど、教材については、ここをこうすれば、という点がいくつかあり、それを伝えたいなとも思っていたので、とてもうれしく思いました。プロの先生に、自分から言いに行くのはちょっと気がひけて。迷惑かけた私に、そんなことを言ってくれるなんて、なんて勉強熱心な先生だ!

 今日はじっくり反省して、明日からまた前向きに頑張ろうと思います。

2012年11月21日水曜日

オフィスで盗難事件!

 今日、びっくりな事件が起こりました、なんと白昼堂々、同僚がパソコンを盗まれたのです!!

 私の学校には、教室の建物と、先生たちのいるオフィスの建物があります。そのオフィスがある建物には、小さなオフィスが7つと、会議室があります。パソコンを盗まれたヨリーのオフィスには、教員であるヨリ―とルシア、そして事務員のアニータがいます。ヨリ―とルシアは、授業があるとオフィスを出て学生の待つ教室へ行くのですが、アニータはほぼずっとオフィスで仕事をしています。

 そして今日は、ヨリ―とルシアはオフィスにいなくて、アニータが入り口に背を向けて、何やら探し物をしている間に、ヨリ―の机の上に置いてあったパソコンがなくなっていたのです!!アニータがいたのに!!!いつ振り返るかもわからないのに、犯人はあっさりとパソコンを盗っていったということになります。

 私の学校は、まず入り口におばさんがいるので、チェックしているはずですが、最近午後から、大学入学試験準備講座が行われているので、職員と学生以外のなじみのない人も出入りすることが多く、チェックが怠ってしまったのだと思います。

 「職場でノートパソコンを盗られた人がいるから、気を付けて」と、JICAからは最初から注意されていました。職場で盗まれるの??ってびっくりしたけど、だから私は、オフィスが空になるときは、たとえトイレでも鍵をかけて出たし、誰かが残っていても、電子辞書やデジカメなどは、引き出しの中に入れています。自分のパソコンは決して職場には持っていきません。でも、それは私が外国人で目立つから気をつけなきゃいけないんだと思っていました。

 キトは危険だ、気をつけろとは普段から言われているので、気を付けていますが、家の中と職場は安全だと思っていました。でも、職場も安全ではないことが、今日よ~くわかりました。キトでの生活、一瞬たりとも気が抜けません!!

2012年11月20日火曜日

地球は狭くなった!?

 昨日、駒ヶ根訓練所7班副班長、しのえさんのブログを読んで、私もちょこっと日本のことを考えました。

 エクアドル人によく、「日本が恋しい?」と聞かれます。その度、「そうでもないよ。」と答えます。だって、地球は狭くなったんだもん。

 私がアメリカの高校に留学したのは、1998~1999年。その頃は、やっとインターネットが普及し始めた頃でした。ホームスティ先には、パソコンがあってネットにつながっていたけど、アメリカのパソコンなので日本語入力ができず、日本語のサイトは見られませんでした。しばらくしてホットメールのアドレスを入手したけど友達みんながインターネットにつながるパソコンを持っているわけではなかったので、日本との通信手段は主に手紙でした。家族と友達と、手紙をもらうたびに、同じことを何度も書いていました。国際電話は高いし、留学団体からは日本に帰りたくなっちゃうからやめたほうがいいと言われていたので、家族と電話したのは確か2回だけ。友達とおしゃべりなんてできませんでした。

 インドにインターンに行ったのは、2004年。このころは、インターネットが普及していて、インドにはネットカフェもたくさんありました。でも、まだ日本語入力はできず。私は自分のパソコンを持っていなかったので、手書きで書いた手紙をスキャンして、それをメールに添付して送っていました。手間はかかったけど、一瞬で届くことに感激でした。しかも、日本語メールは読むことができたので、友達からのメールは読めました。たった2か月だったので、それで十分でした。

 そして2012年!ホームスティ先にはWi-Fiがあるので、自分の部屋でネットができます。スペイン語windowsのパソコンでも、設定を変えれば日本語入力ができます(Windows 7から)。Facebookで、世界中にちらばった同期隊員の活動の様子がわかり、情報交換ができます。ブログで近況を知らせたら、教え子たちがコメントをくれます。高い国際電話のかわりにスカイプで、家族はもちろん、同僚、友達、さらに教室にいる教え子たちともリアルタイムでおしゃべりすることができます!タダで。日本とエクアドル、飛行機では20時間、時差は14時間あるけど、一瞬でつながることができるのです。すごい世の中だ!

 きっと、以前の協力隊とその家族は、もっと大変だったんだろうなぁ。せっかくの便利なツールなので、これからもエクアドルでの生活の様子を伝えていきたいと思います!

2012年11月17日土曜日

キトに住む日本人の子ども達

 今日は、日本人補習校に行ってきました。8月中旬に、先輩隊員から誘われて、9月に見学に行って、でも10月は予定が合わず、ちゃんと教えに行ったのは、今日が初めてです。

 キトには、以前は日本人学校があり、小学生と中学生合わせて50人くらいが在籍していたそうです。でも、今は子どもが減ってしまったため、数年前から「日本人学校」ではなくなり、土曜日午前中だけの「補習校」となったそうです。現在在籍8名。したがって、日本から教員の派遣もなくなり、今はキトに住む日本人をスカウトして、講師を集めているのだそうです。先輩隊員から誘われて、最初は、「土曜日も早起きしなきゃいけないのはなぁ・・・」と思ったけど、毎週でなくてもいいと言われたし、協力隊の仕事ではないけれど、教員として力になれるのなら・・・と思って引き受けることにしました。

 子ども達のバックグラウンドはさまざまです。日本に帰国予定のある日本企業駐在員の子ども、父親か母親がエクアドル人の子ども(つまりハーフ)、エクアドルに永住を決めている子ども・・・などなど。それぞれのバックグラウンドによって、日本語の理解度も違います。月曜日から金曜日はエクアドルの小学校に通っていたり、アメリカンスクールに通っていたり、普段はスペイン語や英語で勉強をしている子どもたちです。さらに、子ども達自身のモチベーションも様々です。月曜日から金曜日まで学校に行って、土曜日まで・・・疲れた、遊びたいと思うのも当然です。

 ということで、久しぶりに日本語で日本人の子どもに勉強を教えました。今日担当したのは2年生の女の子1名。国語「お手紙」は、5年前区小研の研究授業をした思い出の教材です。算数は、九九。何度も子ども達の九九テストをしたなぁ。色々思い出されて懐かしくなりました。いろいろ教えたいことはあるけど、何せ1週間分の学習内容を、4時間(国語2時間算数2時間)でこなさなければならないので、そうのんびりしてられません。残念だけど。日本では今まで30人くらいの子ども達を教えていたので、1対1でじっくり教えられるのは新鮮でした。

 それにしても、校舎の立派なこと!!私が今まで見てきたキト市内の小学校よりも、よっぽど充実してます。そこに8人しかいないなんて、ちょっともったない気が・・・こればっかりはしょうがないんだけど。

「世界一高い日本人学校」と書いてあります。
場所は、キト市中心地からははずれたところにあります。

教室。机が2つ(子どもは1人)って、ちょっとさみしい?
でも、マンツーマンでじっくり教えられます。
写ってないけど前には、ちゃんと黒板もあります。

中庭。ここで朝会をしてから授業が始まります。

遊具も充実してます!
今日は雨季にしてはめずらしい快晴でした。

なんて立派な校舎!右側は使われていません。

校庭だって、キト市内のどの小学校よりも広いです。

2012年11月14日水曜日

一大告白

 今日は、ママに一大告白をしました。それは・・・「引っ越すことに決めたの。」ということ。

 実は、ここ1か月くらいずっと悩んでいました。私の家のママは、職場の副校長先生です。最初、JICAから同僚の家だと聞いたときは、正直「えっっっ??」と思ったのですが、普段の仕事ではあんまり関わらないだろうし、いっかと思っていました。事実、しばらくは平和でした。大人ばかりの家なので、家族みんながそろって話す時間がないとか、ママは食事を作らないので、夜ご飯は誰かが買ってくるか自炊かがちょっとさみしいなとか、なかなか洗濯機の順番がまわってこないとか・・・・細かい点で気になることはありましたが、まあ私も大人だし、そこは割り切っていけると思っていました。

 でもある日、カルメンとママの間で行き違いがあり、そのことでママに、「どうして私に言わなかったの?」と問われたときに、「これからカルメンとママの関係が悪くなったら、私は板挟みになるんじゃ・・・」と不安になりました。それ以後、ママに監視されているような気になってしまい・・・もちろん彼女にそんなつもりはないのはわかってるんだけど、少しずつストレスがたまるようになっていました。

 先輩隊員や同期隊員に相談した末、思い切ってJICAに「家を変わりたいんですけど」って言ったところ、OKがでました。そして、JICAが見つけてくれた家を、先週末見学してきました。

 その家は、今の家から車で15分くらいの場所で、大きくてきれいなおうちでした。通勤に1時間以上かかってしまう(つまり朝6時前に家を出なきゃいけなくなる)のが一番のネックで、1日悩んだけど、早く寝ればいいだけのことだし、同僚や学生も1時間以上かけて来ている人が多いし、と思い、「このおうちにします」と返事をしました。JICAスタッフもビックリの即決です(笑)

 問題は、「どうやってママに伝えるか」引っ越しても、仕事上ママとの関係は続くので、絶対にこじらせたくないところ。私の今のスペイン語力で伝えられるか・・・。何度も頭でシュミレーションをし、

「JICAが先日電話をしてきて、家が見つかったと言い、引っ越してはどうかと提案してきた。JICAは、以前から私が同僚と住むことを心配していた。過去の隊員が同僚と住んでいて問題があったそうだ。いろいろ考えた末、引っ越すことに決めた。」


 と伝えたつもりです。JICAにはちょっと悪者になってもらいました(笑)ママは、最初びっくりしていましたが、今問題があるわけではないこと、私はあなたたち家族のことは好きだということを強調し、最終的には、「カズノがそのほうがいいのなら」と言ってくれました。

 あー緊張した。絶対に正しく伝えなきゃいけないという点で、初プレゼンより初授業より緊張しました。

 引っ越し日は、12月1日です。あと2週間半はこの家でお世話になって、1日に引っ越します!新しい家族とうまくいくといいな。

2012年11月12日月曜日

危機感のない学生たち

 先週から、学生に「教材の使い方」についての授業をしています。先日の研修会で先輩隊員が発表した教材を、カルメンが気に入り、ぜひこれを使って授業をして、と頼まれたのです。なので、1週間ほどせっせと、教材(自分の分と学生たちの分6セット)を作り、先週の金曜日から始めました。

 金曜日は、教材の紹介に重点を置いて一人でベラベラとしゃべったのですが、学生の反応も悪いし、「これは、板書はどうやるの?」という質問が出たので、今日は模擬授業形式で行うことにしました。

 今日の内容は2年生。フォミックスという薄いスポンジみたいな素材で作った算数タイルを使って、繰り上がり、繰り下がりの計算を学習します。

 最初の2ケタ+2ケタ、2ケタ-2ケタの計算こそ、楽しそうに授業に参加していたのですが、最後の「502-189」の計算では、「カズノ!私たち、たし算はわかるんだけど引き算はできないよー。」と言い出しました。各グループに、算数タイルを配っているのにもかかわらず、それを操作してどうやって計算すればいいのかわからないらしいのです!ええっ?!と思いつつ、「ほら、2-9はできないから、十の位から持ってきたいんだけど、十の位は0だから、百の位から十の位におろして、それをまた一の位に持って行って・・・」と説明してあげると、「ああ、なるほど!」という反応なのですが、「じゃあ、今やったことを自分の言葉で説明できるように、ノートに書いてみて」というと、手が止まってしまいます。3年前、本物の2年生を教えたときの子どもの反応と全く一緒!!どういうことだ??

 彼らは、筆算にすれば、ちゃんと計算できるのです。でも、やり方を覚えているだけなので、「どうしてそうなるのか」を説明することはできないのです。あまりのできなさぶりに、カルメンは、「もう1問練習問題!」と言い、授業時間ギリギリまで使って練習しました。それでも、「前で説明してくれる人!」というと、2、3人しか手が挙がらない。自信がないのです。
今日は4人グループで。

わからないーと言いつつ頑張って考えていました。

彼女は、理解できなかったために、カルメンから指名され、黒板で解くことに。
がんばれー!!

 そして、休み時間をはさんで次のクラスへ。このクラスは、まだ教材の使い方を教えるまで進んでいないので、今日は私が前に授業した「板書計画」を使った学生たちの模擬授業でした。学生の授業だから、つっこみどころ満載ですが、全部言ってもまだわからないと思うので、どうしても気になるところだけを最後に指摘していました。

 そのうち、カルメンが「カズノ、会議があるみたいだから、ちょっと抜けるね。」と言って、出て行ってしまいました。授業中になんで会議???これまたつっこみたいところですが、まあいっか、と思って学生の発表を見ていました。

 すると・・・平行四辺形の周りの辺の長さを求める問題で、授業者の学生が示した解答例が、面積を求める方法になっていました。こりゃ、辺の長さと面積を混同してるな、まあ、誰かが指摘するだろう・・・と最後まで見ていたのですが、誰も何も言わない。1人だけ「なんかおかしいんじゃない?」と言っていましたが、授業者は自信満々。最後に私が、「本当にこれでいいの?」と全体に問いかけたけど、「ノー」というのは1人だけ・・・。これと同じことが、次のグループの発表後にも起こりました。このクラス、大丈夫か??

 あんまりびっくりして、さらに危機感のない学生の態度に腹が立ち、「先生の責任は重大だよ。先生が間違って教えたら、子ども達は大人になるまでずっと間違えたまま覚えているんだからね!!!」でも、わたしのつたない言葉で全部伝わったのかはわかりません。

 学生たち、基本的には素直でかわいいのですが、とにかく授業態度が悪い。今日は、私が授業の途中で5分休憩をあげたのですが、5分たって戻ってきたのは半分だけ。腹が立ったので、半分の学生で授業を始めました。さらに、こっそりお菓子を食べる学生を見つけ「さっき、5分休憩をあげたでしょ!おやつを食べる時間もあったんだから、今は食べないで!」と注意し、計算の仕方を考えているときに化粧を始めた学生には、「まだ解けてないでしょ。化粧は後で!」と言いました。笑顔で。今日は頑張ったよ、私!!

 日本の大学の教職課程は、なんだか難しい理論ばかりで、実践的なことはほとんど学べませんでした。だから、この学生たちの授業は、とっても貴重だと思うのです。なのに、自分の学力が不足していることにも自覚を持たず、化粧したりお菓子食べたり、イヤホンで音楽を聴いたり、携帯をいじったり、雑誌を読んだり・・・スペイン語がベラベラだったら、「あんたたち、先生の仕事、なめてんじゃないよ!」って言ってやるのに~!!

 でもこの学生の態度は、教員側にも責任があるはずです。それを黙認してきたわけなんだから。そして、間違って理解しているのも、子どものころ間違って教えられたのかも。

 エクアドルの教育、ほんとに課題がいっぱいです。私1人の力で全部変えるのは、あと1年4か月しかないので無理。まずはやっぱり、この未来の先生達をどうにかしたいなぁ。

2012年11月10日土曜日

一人でのんびり土曜日

 今日は、久しぶりに旅行していない週末で、特に予定もなかったので、髪を切りに行ってから、映画を見に行くことにしました。

 エクアドルで美容院に行くのは2度目です。同期隊員の中には、「外国で髪を切るのは心配だから、2年間髪は切らずに伸ばす!」という人もいるのですが、私は髪の毛がものすごく多いので、2年間放置したらえらいことになってしまいます。なので、危険を承知で、ここでも2か月に1回くらいのペースで髪を切ることにしています。

 なにせ髪の毛が多いので、日本ではザクザクすいてもらっていました。だけど、スペイン語で「髪をすく」ってどういうのかわからなかったので、前回は長さだけ指定したところ、見事なおかっぱ頭になってしまいました。なので、今日の目標は「髪の毛をすいてもらうこと!」

 11時半ごろお店に着くと、窓際のソファーに何人か座っています。でもこれは、決して混んでいるわけではありません。全く逆で、お客さんが少ないので、暇な従業員がしゃべったり携帯をいじったりしているのです。案の定、「カットしたいんだけど」というと、すぐに案内されました。

 今日の担当は、かなりのイケメンです!しかもかわいいイケメン。内心ラッキー☆と思ったんだけど、なぜか彼の話すスペイン語がさっぱりわからない。速いから、とか知らない単語だから、というレベルではなく、本当に何をいってるのかわからない。話しかけてくれるのはうれしいんだけど、毎回私が聞き返すので、会話にひと苦労です。でもイケメンだから許す(笑)のちにわかったことですが、彼はコロンビア出身でした。だから、あんなにわからなかったんだ。納得。

 そのイケメン美容師くんに、なんとかジェスチャーをつけて「私は髪が多いから、こうやって切ってほしい」と伝えると、「ああ、ボリュームを減らしたいってことね!」伝わったみたい!最終段階で、すきばさみを取り出し、ザクザクすいてくれました。やった~!今日の目標達成!相変わらずおかっぱ気味だけど、ブローするときにボリュームでたけど、まあいいや。これで7ドル。ここはたぶん高いほうで、3ドルくらいのお店もあります。

 本当は、ネイルもやってほしかったんだけど、映画の時間が迫っていたので、「今度来るね」と言ってお店を出ました。

 そして、映画はずっと見たかった「フランケンウィニー」を見ました。今調べたら、日本は12月公開ですね!エクアドルでは、結構前から公開されていて、今日は3Dは公開が終わってしまっていて、2Dで見ました。スペイン語吹き替えだけど、アニメなら言葉も難しくないだろうし、言葉が理解できなくってもストーリーはわかるだろうなと思って選んだんだけど、案の定だいたい話はわかりました!!エクアドル人が笑うところで、一緒になって笑えた(こともあった)!スパーキー、ちょっと不気味だけどかわいいです。おススメです。他にもよく見ると、アニメががたくさん公開されています。来週は大好きな「トワイライト」の最終作も公開だし。平日のが30セント安いことも今日知ったので、また映画を見に行こうっと。

 

2012年11月4日日曜日

初☆コスタ上陸!

 11月2日~4日は、3連休!連休はフルに使わないと!!ということで、また旅行に行ってきました。行き先は、コスタ(海岸地域)。ヒピハパ、プエルト・ロペス、マンタです。コスタは、私が住むシエラ(山岳地域)と違って、海が近く1年中蒸し暑いんだそうです。誰に聞いても、「コスタはきれいよ」っていうので、とーーーーっても楽しみにしてました。

 今回は、同僚のカルメンに連れて行ってもらいました。カルメンは、コスタ出身で、年に何度か家族で出身地のヒピハパに行くのです。出会ってすぐの頃から、「連休には、一緒にコスタに行こうね!」と言ってくれていたのですが、エクアドル人は、口だけのことが多く・・・案の定、カルメンもその後1か月くらい何もその話をしない。ですが!コスタには絶対に行きたかったので、「カルメン、今度の連休はヒピハパに行くんだよね?行くんなら、JICAに届けなきゃいけないから。」と粘り強く確認し、数日後「家族みんな行けるわよ!」私が確認してから、ようやく家族に声をかけてくれたみたいです(笑)そんなこんなで、初コスタ!!!

 1日目は、「プラジャ(ビーチ)に行くわよ!」と連れて行かれたのが、プエルト・ロペスというビーチ。波も低く、穏やかな海でした。飲み物を飲んでのんびりした後、カルメンと、カルメンの孫ドメニカと一緒に海の中へ!!ちょっと寒かったけど、波とたわむれたり、水を掛け合ったり。最終的には、みんな海で遊びました。お昼ごはんはもちろんシーフード。イカチャーハンは味が濃かったけどうまかった。シエラでは、とうもろこしと肉ばかりなので、懐かしい味です。
久しぶりのビーチ!海の家はおしゃれな南国風。

まずは、ビーチでのんびり。

ハンモックでゆらゆら。

ちょっと寒いけど、海には入りたい!

 11月2日は死者の日。海から戻ったあとは、カルメンの家族のお墓参りに同行させてもらいました。初めて行ったエクアドルのお墓は・・・マンションみたいなお墓です。お棺をそのまま入れるので、こんな形みたい。きれいに掃除して、お花を飾って、ろうそくに火をつけるのは、日本と一緒。墓地周辺は、出店がいっぱい出て、お祭りみたいな雰囲気でした。
墓地前の様子。縁日のようなにぎやかさ。

墓の掃除をするカルメンとお姉さん。
女の人は、自分の両親の墓かだんなさんの墓か、どちらに入るか選べるのだそうです。

マンションのようなお墓。
カルメンの両親とお兄さんが入っています。

 墓地から戻ると・・・息子たちが企画したカルメンのサプライズ誕生日パーティーでした!エクアドルでは、大人でも盛大に誕生日を祝います。この日も、カルメンの兄弟、その子ども達、孫たち・・・と総勢40人くらい?7時頃から始まり、途中ミュージシャンが入り、ケーキを食べ、踊りだし、12時頃からなんとカラオケが始まり・・・。私は12時にダウンして寝てしまいましたが、男性陣はなんと朝6時まで歌ったりしゃべったりしてました。さすが、コスタ人!
カルメンの一族のほんの一部。

ミュージシャンも来た!

ケーキのろうそくは花火!

 2日目は、マンタへ!マンタのビーチは大きくて人もたくさん。でも、ここでは海へは入らずに、編みこみをしてもらいました。黒人女性がものすごい速さで編んでいきます。なんとこれで5ドル!速い、安い!
あっという間に編んでくれました。

カルメンの次女、カリーナと。
次は彼女みたいに全部編んでもらいたいな。

 夜ご飯は、日本食レストランへ行きました。カルメンの姪の夫は日本人で、日本食レストランを経営しているのです。海のそばのマンタだから、刺身も安心して食べられます。私は、握りを注文。久しぶりに食べるマグロ、サーモン・・・ああ、やっぱりおいしい!!そんな私を、周りは不思議そうに見つめます。生の魚を食べるなんて・・・一口食べる?って言っても、断られます。おいしいのに・・・。
みんなは、焼き肉や焼き鳥を注文してました。
エクアドル人は、海苔も苦手みたいです。
寿司、おいしいのに・・・。

私が頼んだ握りずし。刺身最高!!

 のんびりして、おなかいっぱいになった充実した旅でした。カルメンの家族も、みんな親切で優しかったので、全然気をつかわずに過ごしました。コスタ、また行きたいな。

2012年11月1日木曜日

死者の日

 11月2日は、死者の日です。日本でいう、お盆でしょうか。お墓参りをしたり、家族が集まったりします。

 死者の日のための、特別な食べ物があります。「コラダ・モラダ」という甘いジュースと、「グアグア・デ・パン」というかわいいパンです。

 今日は、死者の日の前日ということで、学校でこれがふるまわれました。10時頃、職員のサロンでみんなでいただきました。
どろっとして甘いコラダ・モラダ。キイチゴのジュースで、中にパイナップルも入っています。

グアグアとは、キチュア語(インディヘナの言葉)で子どもという意味だそうです。

大きい方は、おみやげ用。

パンと一緒に。

みんなおしゃべりしながら食べています。
ジュースは甘いのでおなか一杯!