実は昨日、カルメンから、
「明日は、学生に評価についての講義をするから、カズノは来なくっても大丈夫だと思うよ。」
とありがたい言葉をいただいていたのですが、月曜日から研修会をするというのに、まだ打ち合わせが十分ではなかったし、水曜日に模擬授業をさせてもらう6年生の算数の授業も見せてもらいたかったので、出勤することにしました。でも案の定ほとんど時間がとれず、十分な打ち合わせすることはできなかったのですが。
今日は、付属小学校も授業です。8時から算数の授業を見学させてもらうことになっていました。水曜日に、模擬授業として、6年生の子ども達に台形の面積の求め方の授業をします。でも、エクアドルでは、面積を教えるときには、公式を教えるだけです。でも、私がやりたいのは、「どうしてそういう公式になるのか。」指導案をカルメンに見せたところ、「じゃあ、事前にタングラム(図形のパズル)をやってもらおう。」と、6年生の担任の先生にお願いして、タングラムでいろいろな図形を作る活動を授業でやってもらい、それを見せてもらうことにしました。
担任の先生は、とっても協力的で、図形を作った後に、それぞれの図形の面積を求める公式を確認してくれました。ところが・・・
正方形・・・たて×横
あれ?掲示物には、1辺×1辺って書いてあるけど・・・まあいっか。
長方形・・・たて×横
うん。その通り!あれ、でも・・・よく見ると子どもが書いた答えの単位がcmになってる!小さい2が抜けてる!でも、先生は何も言わず・・・。(そしてこれは、どの図形にも共通してました。)
平行四辺形の面積・・・底辺×高さ
あれ?高さが辺の長さになってる!そこは高さじゃないよ!!でも、先生は何も言わず…。
三角形の面積・・・底辺×高さ
あれ?÷2が抜けてる!でも、先生は何も言わず・・・。
「ほかに子ども達に確認したいことある?」
あります!ありますとも!!でも、先生の前でこれらのことを指摘するのは、先生のプライドと子ども達からの信頼を傷つけることになるので、絶対にできない・・・。しかたがないので、
「ないよ。ありがとう!」
と言って、教室を去りました。どうしよう、こんな状態の子ども達に、台形の面積の求め方を考えさせることなんてできないよ・・・。
オフィスに戻って、カルメンが、
「どうだった?」
ときくので、正直に、
「かなり不安になってきた。子ども達、面積の求め方をちゃんと理解してない。そしておそらく、担任の先生も間違って理解してる。私の授業、ちゃんとできるかなぁ?」
カルメンに間違いを指摘しながら話しました。すると、カルメンが、
「これはいけない!先生と話しに行こう!」
と、休み時間を使って、先生に話しに行きました。カルメンが、ソフトに伝えてくれたので、(「子ども達、こういう風に理解してる?」という風に)、先生が気分を害した様子はなかったけれど、自分が間違えて教えたとは言いませんでした。これで先生が、月曜日か火曜日に間違いを訂正してくれればいいのですが・・・。
カルメンといろいろ話しながら、これがエクアドルの算数教育の現状だと、改めて感じました。月曜日からの研修会、対象は5、6(日本の4、5)年生の先生達にしました。これは、私の意見で、学生達の様子を見ていて、大人になっても分数と面積を理解してないことがわかったからです。でも、今回授業を見て、先生でさえも理解していないことがわかりました。私の直感は間違ってなかった!!
月曜日からの研修会、緊張するけど頑張ろう!
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