この教員養成校の教員のオフィシーナは7つあり、それぞれに教員用の机があり、そこで授業時間以外は仕事をしているのですが、どういう分け方をしているのかは・・・仲良しグループ??っていう雰囲気がありました。現に、私はカウンターパートのカルメンと同室だけど、同じ算数科教員のホルヘは別の部屋。っていうか、どこにいるか知らない、という状態でした。
引っ越し先のオフィシーナは、前より広い!その上、今のところ私とカルメンとホルヘだけ!!なんて贅沢な!!!そして、入り口には「教育方法刷新プロジェクト」との看板が!ひょえー!カルメンのプロジェクトのために、1部屋もらえたってこと??カルメン、なかなかやり手のようです。
オフィシーナの入り口。 "Bienvenidos(ビエンベニードス)"は「ようこそ」という意味です。 |
私の机。新聞は、読んでいるのではなく、カッターを使う時の下敷きです。 まだ難しくて読めません。 |
最近の活動状況は・・・相変わらず小学校に行って、授業を見せてもらっています。いろいろ気づくことをメモしていたのですが、授業によっては、「私だったらああするのに!うー、私が代わりに授業したい!!」 と思うこともしばしば。でも、小学校の先生たちを指導するのは、私の活動ではないし、そういうつもりで授業を見せてくれているわけではないだろうし・・・でも、このまま黙って見てるのも、却って失礼かも!!と思い、1つ教材を作ってみました。日本でも大きな数やたし算ひき算を教えるときに使っていた、特にびっくりなしかけはないシンプルな教材です。
算数ブロック。「バセ・ディエス」と呼んでいます。 でも、実際は奥の机に見えるように、積み木遊びとなっています。 |
赤い立方体が1000!青の板が100.赤い棒が10.小さい立方体が1です。 これだけ種類があれば、そりゃ積み木したくなってもしょうがない。 |
数字カード。Uが一の位。Dが十の位。Cが百の位です。 ただ、ここの黒板は磁石がくっつかないので、1つ1つテープで貼るしかありません。 |
数直線も作ってみました。 ここの黒板は、方眼がなく、大きな定規もなく、数直線を直接書くのが難しそうなので。 |
これらを昨日、校長先生に見せてみました。「教材を作ってみたんだけど、見てくれませんか?」って。「私が見た授業では、大きな数を学習する際、4年生、5年生でも算数ブロックを使っています。小さい子どもには、具体物は大切だけど、3年生くらいになったら、そろそろ抽象化しないと。これなら、100がいくつ、10がいくつって目で見てもわかるんです。」って、つたない言葉で説明してみました。すると、興味を持ってくれたみたいで、「今度、ほかの先生たちにも説明してくれる?」って言ってくれました。ただ、彼女はとっても多忙なので、今日は会えず。とりあえずは、その反応だけで十分です。
そして今日、例のプロジェクトの会議がありました。私たち算数科教員3人と、管理職(コーディネーターという役職)、書記の事務さんの5人です。具体的に、どうやってプロジェクトを進めていくか、という話でした。3週間ほど前の会議より、みんなが何を話しているのか、だいだいわかった気がします。リスニング力がついてきたのかな??話し合って決まったのは、
①カズノが今までの授業観察で気づいた課題をこのメンバーに発表する。
②キト市内の教育実習校を訪問。カズノを紹介して、プロジェクトについて説明する。
③教員養成校の職員に、プロジェクトの内容を広める。
④教育実習校の校長先生にプロジェクトの内容を広める。
⑤教育実習校の教員にプロジェクトの内容を広める。
⑥教育実習校の教員に研修をする。
という流れです。こうしてみると、私の気づいたことが、今後のプロジェクトの方向性を決めるってことじゃない??責任重大です!!!来週の木曜日にその発表をすることになりました。言いたいことはたくさんあるから、ちゃんと伝わるように準備をしようと思います。
カルメンにも、教材を見せたところ、「なるほどね!」と興味を持ってくれました。そして、会議でも、「カズノが教材を作ったのよ。数の構成が目でみてもわかるのよ。」と、話題にしてくれました。JICA調整員さんいわく「前のめり」なカルメンですが、私の意見をきちんと聞いてくれるので、安心して話すことができます。会議でカルメンは、「私たちが教員に何か言っても、ふーんで終わっちゃうけど、外国人が言うと説得力がある」と言っていました。なるほど、そんなもんでしょうか。
環境は、周りがしっかりと整えてくれています。恵まれていると思います。あとは、私がどれだけ周りの信頼を得られて、どれだけ伝えられるか、だと思います。新しく何かを始めるっていうのは大変だけど、できる範囲で頑張ろうって気になってきました。