講堂には、3年生の学生が全員集まっていました。授業見学中、私によく話しかけてくるビクトールが、壇上にて何やら司会をしています。近くの学生たちに、「何の集まり?」と聞いてみたところ、おそらく学生の運営委員会、生徒会のようなものみたいです。今日は、そのメンバーを紹介する総会といったところでしょうか。名前を呼ばれて、壇上に上がってく学生たちは、今日はちょっと緊張気味の表情です。
総会の最後に、質疑応答の時間がありました。そしたら、私の隣の隣に座っていた女の子が、さっと手を挙げ、勢いよく話し始めました!全部は理解できなかったけど、一部だけ。
「私たちは、7時から1時50分までずっと授業で、休憩時間が10時20分から30分までしかない。10分間では、トイレに行って、おやつを食べるのに、時間が足りない!休憩時間を20分にするよう、要望してほしい。」
とおそらくこんな内容でした。それは、私も感じていました!前半4コマの授業が、朝7時から10時20分まで、この間、同じ授業がずっと続くこともあり、休憩時間はありません。そして、後半の4コマは10時半から1時50分まで。つまり、彼らは家に着く2時半過ぎまでお昼ごはんを食べられないのです!だから、休憩時間におやつを食べないと、お腹は持ちません。なのに、その大事な休憩時間はたったの10分間。もし私が学生の立場だったら、そうだそうだ、よく言った!って言うはずです。
ところが!!その直後手を挙げた女の子は、こう言いました。
「私はママなの!!授業が終わったら、赤ちゃんのためにすぐに家に帰りたいの。10分休み時間が増えるってことは、10分帰るのが遅くなるってことでしょ。それには反対!!」
すると、彼女の意見に賛同した学生たちから、拍手喝采!この拍手をした学生たちは・・・みんな子持ちってことか!!こんなにいたの?!最初に意見を言った子は、「私だって結婚するのよ!」と怒り出し、一時会場は騒然となりましたが、役員となった学生が何やら言い、その場は収まりました。
日本の大学では、ありえない議論です。昼食を食べながら、アニータに、この話をしたところ、
「以前は、独身の学生の方が多かったけど、今は結婚している学生の方が多いわね。」
だそうです!!15歳過ぎたら適齢期だそうです。その分、離婚やシングルマザーも多いみたいだけど。現在妊娠中の学生も、私が知っているだけで2人、まだお腹が目立っていない人もいると考えると、もっといるはずです。日本じゃありえない・・・でも、逆に考えると、子どもを産んでも、先生になるための勉強ができる環境ってことです。日本より恵まれているのかも。
「早く家に帰りたいから、休憩時間は短くてもいい!」なんて意見を堂々と言えるなんて、母は強しです。
総会は、突然誘われたので、カメラを持っていませんでした。なので、代わりにこの写真を。
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