2012年7月29日日曜日

キトの教員事情

今日は、キト在住の海外シニアボランティアの方とお会いしてきました。キト市の教育委員会でボランティアをされている方です。

 このシニアの方とは、エクアドルへ行く前から、メールのやりとりをしていました。エクアドルに行く前に何を準備しておけばいいのか、情報がほしかったので、JICAエクアドル事務所にお願いしてアドレスを教えてもらって、何度かメールをしていたのです。が、実際にお会いするのは今日が初めて。エクアドルの教育について、知りたいことはいっぱいです。

 待ち合わせは、キセントロという、キトで一番大きなショッピングモール。「教育委員会でボランティアしている人に会いに行く」と話すと、ママが「私も会いたい!」というので、ママと2人で行きました。

 「シニア」という言葉から勝手に想像していた姿より、ずっと若々しくてすてきな方でした!シニアといっても、40才~69才と幅広いので、もちろんそういう方だっているんだけど。

 約1時間くらいお話をしました。そして、先輩ボランティアならではの、エクアドルの教育(というか教員)事情を聞かせてもらいました。そこで印象的だったのは、

①先生方はプライドが高い

 もちろん、人それぞれでしょうが・・・。たかだか教員経験6年の私の話、ほんとに聞いてくれるのかな?

②授業研究は存在しない

 教員は、学校で習ってきたことが全て。日本の学校みたいに、研究授業でお互いに勉強しようという雰囲気はないそうです。なぜなら、

③自分の技術は自分のもの

 誰かに自分の知識や技術を教える→相手が力をつける→自分の地位が下がる
と考える人が多いのだそうです。だから、ベテランが若手を育てるという意識もないのだそう・・・。つまり、教職についてから力をつけようという気持ちはないのだそうです。


 私はこの6年間、横川小学校でたくさんのことを学んできました。大学と教育実習で学んだことなんて、ほんの少し。毎日授業をして、研究授業で先輩の先生方に授業を見てもらって、指導してもらって、教員としての力をちょっとずつちょっとずつつけてきました。もちろん、まだまだまだまだですが・・・。ベテランが若手を育てるのが当たり前という雰囲気の小学校に6年間いた私にとって、エクアドルは正反対の世界みたいです。

 もちろん、これはこの方が見てきた世界なので、私がこれから働く教員養成学校の先生方がどんな考え方なのかはわからないけど、ちょっと覚悟はしておこうと思います。教える技術だけじゃなくって、教員の意識改革もしていきたい、とおっしゃっていました。長い目で見るのなら、まったくその通りだと思います。
 
 すぐにでも活動を始めたいところですが・・・校長先生からのメールが来ないので明日はまだ仕事はないみたいです。でも、バスに乗る練習もかねて、ママと学校に行こうと思います。

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